事故車はどうやってわかる？見分け方と確認法

車を購入する際、特に中古車市場では「事故車」に注意することが大切です。事故車は、過去に事故で損傷し修理された車を指し、見た目は問題なくても、内部にリスクを抱えていることがあります。この記事では、事故車を見分けるためのポイントや、確認方法について詳しく解説します。これから車を購入しようと考えている方や、事故車を避けたい方に役立つ情報をお届けします。

事故車の定義と注意すべき理由

事故車とは過去に事故によって損傷を受け、修理された車のことです。修理の程度や部位により、安全性や性能に影響を及ぼすことがあるため、購入前に注意が必要です。事故車の見分け方を知ることは、購入後のトラブルを避けるために重要です。

事故車の定義と種類

事故車の基準
事故車は、フレーム（骨格）部分の修理や交換が行われた車を指します。単なる外装のキズやへこみの修理だけでは事故車とは呼ばれません。
修復歴車と事故車の違い
修復歴車とは、フレーム部分の修理が行われた車を指し、必ずしも安全性に問題があるわけではありません。しかし、修理の品質や程度により安全性が左右されるため、見極めが必要です。

事故車を避けるべき理由

安全性の低下
修理されたフレーム部分が再度衝撃を受けた際、元の強度を保てない可能性があります。
将来的な修理費用の増加
修理が適切でない場合、後々の修理費用がかさむことがあります。エンジンやサスペンションなどの主要部分に影響が出る可能性もあります。
車両の価値の減少
事故車はリセールバリューが下がり、売却時に損をすることがあります。

事故車の見分け方：外観編

事故車の見分け方として、まずは外観から確認する方法があります。ここでは、目視で確認できるポイントについて説明します。

1. ボディの塗装状態をチェック

色ムラや塗装の違い
一部だけ塗装の色合いが異なる場合、修理歴がある可能性が高いです。特に日差しの下で確認すると、色の違いやムラが見えやすくなります。
ボディのラインや隙間
ドアやボンネット、トランクなどのラインが不自然だったり、隙間が左右で異なる場合は注意が必要です。修理後の組み立て精度が低いことを示しています。

2. 車体の歪みや錆びを確認

ボディの歪み
車体全体を見たときに、歪んでいる部分がないか確認しましょう。事故の影響でフレームが歪んでいることがあります。
錆びの有無
特に修理された箇所に錆びが発生している場合は、事故の影響を受けたと考えられます。

3. ガラスやライトの状態をチェック

ガラスの刻印
窓ガラスに刻印されている製造年やメーカーが異なる場合、交換されている可能性があります。
ヘッドライトの曇りや取り付け状態
ヘッドライトが曇っていたり、取り付けが不自然であれば、衝撃による交換や修理が行われた証拠です。

内装から事故車を見分ける方法

外観で見つけられない場合でも、内装を細かく確認することで事故車を見分けられることがあります。内装の状態は事故の影響を反映しやすいポイントです。

1. シートベルトやエアバッグのチェック

シートベルトの状態
シートベルトが引き出しにくい、巻き込みが悪いなどの問題がある場合は、事故でシートベルトが作動した痕跡かもしれません。
エアバッグの警告ランプ
エアバッグが作動した場合、正常に再装着されていない可能性があります。警告ランプが点灯している場合は要注意です。

2. 内装パネルのズレや変形

ダッシュボードやドア内張り
パネルがずれている、または取り付けが甘い場合、修理歴がある可能性があります。ネジや留め具が不自然に傷んでいる場合も同様です。
ペダルやフロアマットの汚れや劣化
フロア部分が汚れていたり、ペダルが著しく摩耗している場合、修理作業が行われた形跡があることも。

3. 異音や不快な臭いの有無

異音の確認
ドライブ中に異音が聞こえる場合は、事故による損傷が十分に修理されていない可能性があります。特に足回りやサスペンションからの音に注意しましょう。
車内の臭い
車内が不自然に臭う場合は、事故でエアバッグが作動した際のガスの残りや、修理中のシンナー臭が残っている可能性があります。

専門機関での確認方法

外観や内装の確認だけでは見つけられない場合、専門機関での確認が有効です。プロによるチェックは事故車の購入リスクを大幅に減らします。

1. ディーラーや認定工場での点検

メーカー認定の工場で点検
ディーラーや認定工場での点検を依頼することで、事故歴の有無や修理の詳細を確認できます。修理箇所の品質チェックも可能です。
点検記録の確認
点検記録から、過去の修理履歴が確認できる場合もあります。記録が整っているかどうかを確認しましょう。

2. 専門の車両診断機器を使用する

診断機器でのエラーコード確認
車両診断機器を使って、過去のエラーコードをチェックできます。エアバッグやセンサーに関するエラーが残っている場合、事故の影響を示しているかもしれません。
フレーム修正の痕跡を確認
専門の設備でフレームの歪みや修正痕を調べることができます。特に事故歴が疑わしい車両の場合は、この点検が有効です。

中古車の履歴を調べる方法

事故車を避けるためには、中古車の履歴を調べることも重要です。履歴を確認することで、事故歴や修理履歴を事前に把握できます。

1. 車両履歴サービスの利用

カーセンサーやグー鑑定などの履歴確認
カーセンサーやグー鑑定などの履歴サービスを利用することで、過去の修理歴や事故歴を把握できます。公開されている情報を確認するだけでも、リスクを大幅に減らせます。
オートチェックやCARFAXの利用
海外で販売されていた車両の場合、オートチェックやCARFAXの履歴サービスが役立ちます。輸入車の履歴確認には特に有効です。

2. 車検証や整備記録簿の確認

車検証の詳細確認
車検証に記載されている所有者の変遷や、修理歴を確認しましょう。特に直近で複数回所有者が変わっている場合、事故車の可能性が高くなります。
整備記録簿の有無
整備記録簿がしっかりと保管されているかを確認します。修理歴や交換部品が詳細に記載されていると、安心して購入できるポイントです。

まとめ

事故車の見分け方や確認法についてご紹介しました。事故車を見分けることは、購入後の安全性を確保し、予期せぬトラブルを防ぐために非常に重要です。外観や内装のチェックに加えて、専門機関での点検や履歴確認を行うことで、より確実に事故車を避けることができます。中古車を購入する際は、しっかりと調査し、信頼できる車を選びましょう。