廃車時に仮ナンバーは必要？手続きと注意点を徹底解説

車を廃車にする際、陸運局や解体業者に車を持ち込む必要がありますが、ナンバープレートがない場合や車検切れの車を自走して運ぶときには「仮ナンバー」が必要です。仮ナンバーを取得するためにはどのような手続きが必要で、どのような注意点があるのでしょうか。本記事では、廃車時に必要な仮ナンバーの取得方法、手続きの流れ、使用時の注意点について詳しく解説します。廃車手続きで失敗しないためのポイントを理解し、スムーズに車を処分できるようにしましょう。

廃車時に仮ナンバーが必要になる3つのケース

仮ナンバーとは、通常のナンバープレートの代わりに一時的に使用できるプレートのことです。主に車検切れやナンバープレートを返納した車両を一時的に公道で走らせる場合に必要となります。廃車手続きの際には、以下のようなケースで仮ナンバーが必要になることがあります。

1. 車検切れの車を運ぶ場合

車検が切れた車両は、公道を走行することができません。しかし、車検が切れている状態でも、陸運局や解体業者まで車を自走で運ぶ必要がある場合があります。この場合、仮ナンバーを取得して一時的に走行可能な状態にします。

例：車検が切れて動かない車
車検が切れている場合でも、仮ナンバーを取得すれば車を動かせます。廃車手続きのために車を運ぶ必要がある場合に有効です。

2. ナンバープレートを返却した車両

廃車手続きを行う際、先にナンバープレートを返却する場合があります。しかし、車両を解体業者や指定場所まで運ぶ必要があるときには、ナンバープレートがないと公道を走れません。この場合も、仮ナンバーの取得が求められます。

例：一時抹消登録後に解体業者まで運搬
一時抹消登録後にナンバープレートを返却し、その後に解体業者に持ち込む際には、仮ナンバーを利用して車を運ぶことができます。

3. 自走で廃車手続きを行う場合

車両を業者に引き渡すのではなく、自分で車両を運び込んで廃車手続きを行う場合、車検やナンバープレートがない車両には仮ナンバーが必要です。自走が可能な場合には、自力で車を運ぶことで、費用を抑えることができる場合もあります。

例：費用削減のために自走
廃車費用を節約するために、自分で車両を解体業者に運びたい場合など、仮ナンバーが役立ちます。

仮ナンバーの取得手続きの流れ

仮ナンバーを取得するための手続きは、市区町村の役所で行います。以下に仮ナンバー取得のための具体的な流れと必要な書類を紹介します。

1. 仮ナンバーの申請先

仮ナンバーは市区町村の役所で申請します。仮ナンバーの発行は即日で行われるため、急いでいる場合でもその日に取得して利用することが可能です。仮ナンバーの有効期間は最長で5日間ですが、通常は目的地に到着するまでの最短日数が指定されます。

申請場所：市役所、区役所、町役場など。地域によって申請先が異なる場合があるため、事前に確認しておきましょう。

2. 必要書類の準備

仮ナンバーを取得するためには、いくつかの書類が必要です。書類の不備があると申請ができないため、事前に揃えておきましょう。

車検証（自動車検査証）：車両の正式な登録証明書です。車検が切れていても必ず必要な書類です。紛失している場合は、再発行手続きを行いましょう。
自賠責保険証明書：仮ナンバーを取得するためには有効な自賠責保険が必要です。車検が切れている場合は、仮ナンバー用に短期の自賠責保険に加入する必要があります。
申請書：役所で配布される仮ナンバーの申請書に記入します。申請書は役所の窓口で取得できますが、事前にインターネットからダウンロードできる場合もあります。
身分証明書：運転免許証やマイナンバーカードなど、本人確認ができる書類を提示します。申請者本人が窓口に行く必要がありますので、代理人申請は基本的に認められません。
手数料：仮ナンバーの発行には手数料が必要です。手数料は地域によって異なりますが、通常500円から1,000円程度です。現金で支払う場合が多いので、事前に用意しておきましょう。

3. 役所での申請手続き

必要書類を持参し、役所の窓口で仮ナンバーを申請します。申請時には、車両を運ぶ目的地やルートを申告する必要があります。役所によっては、その場でナンバープレートを取り付けることが求められる場合もあるため、車両で行くか、ナンバープレートを取り外して持参しましょう。

申請内容の確認：申請時に車両の移動目的や移動経路、日程などの確認があります。役所の担当者から質問される場合もあるので、正確に答えましょう。
仮ナンバープレートの発行：手続きが完了すると、仮ナンバープレートが発行されます。仮ナンバープレートは赤い枠で囲まれたデザインで、通常のナンバープレートとは異なります。
車両への取り付け：仮ナンバーを受け取ったら、車両に取り付けます。取り付けが不十分だと走行中に外れる恐れがあるため、しっかりと固定するようにしましょう。

4. 仮ナンバーの返却

仮ナンバーの使用が終わったら、役所に返却する必要があります。仮ナンバーの有効期限が切れた後は使用できないため、必ず期限内に返却しましょう。返却を怠ると、罰則の対象となる可能性があります。

返却期限：仮ナンバーの有効期限内に役所に返却します。期限内に返却しないと延滞料金が発生することもあるので注意が必要です。
返却手続き：返却の際には、仮ナンバープレートと仮ナンバー交付証明書を持参します。役所の窓口で返却手続きを行い、完了となります。

仮ナンバーを使用する際4つの注意点

仮ナンバーは一時的に公道を走行するための手段ですが、通常のナンバープレートとは違い、多くの制限や注意点があります。以下のポイントを理解して、安全に仮ナンバーを使用しましょう。

1. 仮ナンバーの有効期限

仮ナンバーの有効期限は最長で5日間です。この期間を超えて使用することは違法となり、罰則の対象となります。移動する目的地までの最短日数が設定されることが多いため、計画的に利用することが必要です。

期限内の使用厳守：仮ナンバーの期限が切れた状態で走行すると、無車検・無保険車両の運行と同様の扱いとなり、罰金や違反点数が課されることがあります。

2. 違反行為への厳しい罰則

仮ナンバーは特定の目的に使用するためのものであり、他の用途に使うことは厳しく禁止されています。また、期限切れやルート外での使用も違反です。こうした違反には罰則が科されるため、ルールを守って利用しましょう。

使用目的の制限：申請時に申告した移動目的やルートから外れる行為は違反となります。申告通りに使用し、申告内容と異なる行動は控えましょう。
罰則の内容：無許可での運行や期限切れの使用には、罰金や免許の違反点数が加算されるなど、厳しい罰則が設けられています。ルールを守ることが求められます。

3. 自賠責保険の加入

仮ナンバーを取得する際には、自賠責保険への加入が必須です。車検が切れている場合は、仮ナンバー用の短期自賠責保険に加入する必要があります。未加入での走行は法律違反となるため、必ず手続きを行いましょう。

保険の有効期限に注意：仮ナンバーの有効期限と自賠責保険の期限が一致しているか確認します。保険が切れた状態での運行は違反となるため、期限に注意が必要です。

4. 仮ナンバーの取り付け方法

仮ナンバープレートは、通常のナンバープレートと同様に、前後にしっかりと取り付ける必要があります。取り付けが不十分だと、走行中に外れたり落下するリスクがあるため、注意して取り付けを行います。

しっかりと固定する：仮ナンバーを取り付ける際には、取り付けネジをしっかりと締めることが重要です。緩んでいると走行中に外れてしまうことがあります。
盗難対策も考慮：仮ナンバーは盗難に遭うリスクもあるため、しっかりと固定し、必要な際は防犯対策も施しましょう。

まとめ

廃車時に仮ナンバーが必要になるケースや、その取得方法、使用時の注意点について詳しく解説しました。仮ナンバーは一時的に公道を走行するための手段であり、正しく手続きを行い、ルールを守って使用することが求められます。仮ナンバーを利用する際には、必ず申請内容や期限を守り、安全に運行しましょう。廃車手続きの中で仮ナンバーの取得が必要な場合、この記事を参考にしてスムーズに進めてください。適切な準備と手続きで、廃車の処分を円滑に行いましょう。