廃車手続きに必要な譲渡証明書の書き方と取得方法

譲渡証明書は、車の所有権が他者に移ることを証明するための書類で、車の名義変更や廃車手続きにおいて重要な役割を果たします。車の廃車をする際、所有者が第三者に車を譲渡する場合や、ローン会社やディーラーから所有権を解除する際に必要になります。本記事では、廃車手続きで譲渡証明書が必要な場面や、書き方、取得方法について詳しく解説します。

譲渡証明書が必要なケース

車を廃車にする際、譲渡証明書が必要になるのは、主に以下のような状況です。

1. ローン会社やディーラーが所有者の場合

車をローンで購入し、所有権がローン会社やディーラーにある場合、車を廃車にするには、まずその**所有権を解除（所有権解除）**しなければなりません。この場合、ローン会社やディーラーから譲渡証明書を発行してもらうことで、所有権を使用者に移し、廃車手続きを進められます。

2. 第三者に譲渡した後に廃車を行う場合

車を他人に譲渡し、その後に新しい所有者が廃車手続きを行う場合、前の所有者（譲渡者）が譲渡証明書を作成して、新しい所有者（譲受者）に車の所有権を移す必要があります。譲渡証明書は、車が正式に譲渡されたことを証明するため、廃車手続きや名義変更の際に使用されます。

譲渡証明書の書き方

譲渡証明書は、正式に所有権を移転するための重要な書類です。譲渡証明書は、以下のような内容を記載します。

譲渡証明書の記載項目

譲渡者の氏名：車の現在の所有者（譲渡者）の氏名を記入します。法人の場合は会社名を記入します。
譲渡者の住所：譲渡者の住所を記入します。法人の場合は会社の所在地を記入します。
譲受者の氏名：車を譲り受ける人（譲受者）の氏名を記入します。法人の場合は会社名を記入します。
譲受者の住所：譲受者の住所を記入します。法人の場合は会社の所在地を記入します。
自動車の登録番号：車検証に記載されている登録番号（ナンバープレート番号）を記入します。
車台番号：車検証に記載されている車台番号を記入します。車両を特定するために必要です。
譲渡日：車が譲渡された日付を記入します。
譲渡者の実印：譲渡者の実印を押印します。法人の場合は代表者の実印が必要です。

譲渡証明書のフォーマット

譲渡証明書には特定の形式があります。運輸支局やインターネットで公式フォーマットを入手することができます。また、下記のように簡単に記載することが可能です。

譲渡証明書

私は、以下の自動車について、下記譲受人に譲渡したことを証明します。

登録番号（ナンバープレート番号）：〇〇〇〇
車台番号：〇〇〇〇〇〇
譲渡日：令和〇年〇月〇日

譲渡者

氏名（法人の場合は名称）：〇〇〇〇
住所：〇〇〇〇〇
押印：実印を押印

譲受者

氏名（法人の場合は名称）：〇〇〇〇
住所：〇〇〇〇〇

このフォーマットに必要事項を記載し、実印を押印すれば有効な譲渡証明書となります。

譲渡証明書の取得方法

譲渡証明書は、基本的に車の譲渡者（所有者）が作成し、譲受者に渡します。特にローン会社やディーラーが所有者の場合は、所有権解除の際に譲渡証明書が必要です。取得手順は以下の通りです。

1. ローン会社やディーラーから発行してもらう

車の所有者がローン会社やディーラーの場合、所有権解除のために譲渡証明書を発行してもらいます。ローン完済後、ローン会社やディーラーに所有権解除の申請を行い、譲渡証明書を発行してもらう流れです。

所有権解除に必要な書類

ローン完済証明書（ローン会社から発行）
車検証
使用者（あなた）の印鑑証明書（3か月以内に発行されたもの）
委任状（代理で手続きを行う場合）

2. 譲渡者（個人）が作成する

個人間で車を譲渡する場合、譲渡者自身で譲渡証明書を作成し、譲受者に渡します。この場合、譲渡者が自ら譲渡証明書に必要事項を記入し、実印を押して譲渡を証明します。

3. 運輸支局で取得する

譲渡証明書は、全国の運輸支局で取得することも可能です。運輸支局では、無料で譲渡証明書のフォーマットを配布しているため、必要に応じて利用できます。

譲渡証明書に関する3つの注意点

1. 実印が必須

譲渡証明書には、譲渡者の実印が必要です。個人であっても法人であっても、必ず実印を押印しなければ、正式な譲渡として認められません。また、実印を証明するために譲渡者の印鑑証明書も合わせて用意する必要があります。

2. 譲渡証明書の紛失に注意

譲渡証明書は非常に重要な書類であり、これがないと名義変更や廃車手続きが進められません。紛失しないようにしっかり保管しておくことが大切です。特に、個人間での譲渡時には、譲受者にしっかりと手渡しましょう。

3. 自分で作成する場合は書き間違いに注意

譲渡証明書は、法律上の所有権移転を証明する重要な書類です。記載内容に誤りがあると、手続きが進められない可能性があるため、特に車台番号や氏名の記載に間違いがないかをしっかり確認してから提出しましょう。

まとめ

廃車手続きにおいて、譲渡証明書は所有権を移転するために必要不可欠な書類です。特に、車の所有者がローン会社やディーラーである場合や、個人間で車を譲渡する際に重要な役割を果たします。譲渡証明書を正しく記入し、実印を押印することで、名義変更や廃車手続きをスムーズに進めることができます。必要な書類を準備し、適切な手続きを踏んで、廃車手続きを進めましょう。