車を縁石に擦った時の対応 警察を呼ばない際のポイント

車を運転中にうっかり縁石に擦ってしまうことは、誰にでも起こり得るトラブルです。この場合、警察を呼ぶ必要があるかどうか、保険は適用されるのかなど、対応に迷うことが多いでしょう。この記事では、「車を擦った」「警察を呼ばない」「縁石」といった状況における正しい対応方法と保険の利用について解説します。

縁石に擦った場合の基本対応

1. 損傷の確認

まず最初に、車が縁石に接触したことでどれだけのダメージが発生したかを確認します。具体的には、以下の箇所を重点的にチェックしましょう。

• タイヤとホイール：縁石にぶつかった場合、タイヤやホイールにダメージが出ることが多いです。タイヤが裂けたり、ホイールに深い傷や曲がりがないか確認します。
• バンパーやフェンダーの傷：縁石との接触でバンパーやフェンダーに擦り傷ができることがあります。軽い傷であれば、自己修理も可能ですが、深い傷や塗装剥がれがある場合はプロの修理が必要です。
• 足回り：タイヤやサスペンションが縁石の衝撃で損傷している可能性があります。運転中に違和感がある場合は、整備工場で点検を受けましょう。

2. 警察に報告する必要はない

縁石に車を擦った場合、通常は警察に報告する必要はありません。縁石は公共物であり、相手が人や他の車両ではないため、事故として届け出る義務は基本的にはないからです。

ただし、縁石の一部を破損させた場合や、縁石周辺の公共物（ガードレールやフェンスなど）を損傷した場合は、物損事故として警察に報告する必要があります。この場合、公共物を損傷した責任が生じるため、速やかに警察に通報しましょう。

3. 保険を使うかどうかの検討

縁石に擦ったことによって車に損傷がある場合、修理費用をカバーするために車両保険を使うことが可能です。ただし、修理費用が少額の場合や、自己負担で修理する方が長期的に保険料が安くなることもあるため、慎重に判断しましょう。

• 軽い擦り傷の場合：修理代が少額（数千円〜1万円程度）であれば、保険を使わずに自己負担で修理する方が、翌年以降の保険料の上昇を避けられることが多いです。
• 大きな損傷がある場合：タイヤやホイールの修理、バンパーやフェンダーの交換が必要な場合、車両保険を使って修理費用をカバーすることが有効です。修理費が高額（数万円〜）になる場合は、保険を利用する方が賢明です。

車両保険を利用する際3つのポイント

縁石に擦った際に車両保険を適用する場合、次のポイントに注意してください。

1. 免責金額を確認する

車両保険には免責金額が設定されていることが多く、その金額以下の修理費は自己負担となります。免責金額が5万円の場合、修理費が4万円であれば保険を使わずに自己負担する必要があります。

2. 保険を使った場合の等級への影響

車両保険を利用すると、翌年以降の保険料が上がる可能性があります。保険の等級が1〜3等級ダウンするため、保険料の増加が予想されます。したがって、軽度の損傷であれば保険を使わない方が長期的には得になる場合もあります。

3. 修理費の相場

以下は、縁石に擦った際の一般的な修理費の目安です。

• タイヤやホイールの修理：5,000円〜30,000円
• バンパーやフェンダーの擦り傷修理：1万円〜5万円
• サスペンションなど足回りの修理：数万円〜（損傷の程度による）

これらの費用を考慮し、保険を使うか自己負担にするかを判断しましょう。

縁石に擦った際に警察を呼ぶケース

通常、縁石に擦っただけでは警察を呼ぶ必要はありませんが、次のような状況では警察への連絡が必要になることがあります。

1. 公共物を破損した場合

縁石の一部を破壊してしまったり、縁石に接触した際にガードレールや標識を倒してしまった場合は、物損事故として警察に通報する必要があります。この場合、公共物の修理費用を請求されることがあり、その際に事故証明書が必要になるため、警察への報告が必須です。

2. 他の車両や物に影響があった場合

縁石に擦った際に、近くに停めてあった車や他の物に影響を与えた場合も警察への報告が必要です。例えば、縁石を乗り越えて他の車に接触してしまった場合や、縁石の影響で隣の物が破損した場合などがこれに該当します。

まとめ

車を縁石に擦った場合、基本的には警察を呼ぶ必要はありませんが、状況によっては物損事故として報告が必要です。また、車両に損傷がある場合、車両保険を使うか自己負担で修理するかを判断する必要があります。軽い擦り傷やタイヤの軽度な損傷であれば、保険を使わずに修理した方が保険料の上昇を避けられる場合もあるため、損傷の程度をよく確認し、適切な対応を取りましょう。