駐車場で車をぶつけたときの対応と費用の目安

駐車場で車をぶつけた場合、たとえ相手がいなくても、適切な対応を取らなければ「当て逃げ」と見なされ、法的なトラブルに発展する可能性があります。相手がいる場合といない場合、また駐車場の設備に損傷を与えた場合の対処法も異なるため、それぞれのケースでの正しい対応を解説します。

駐車場で車をぶつけたときの初期対応

1. その場から立ち去らない

たとえ小さな傷でも、事故を起こしたまま立ち去ると「当て逃げ」と見なされることがあります。車を安全な場所に移動し、冷静に状況を確認しましょう。

2. ぶつけた相手の車を確認する

もし他の車に接触した場合は、ナンバープレートや傷の状態を確認し、近くに所有者がいないか探します。スーパーや商業施設の駐車場なら、施設の管理人や警備員に報告し、所有者への連絡を依頼しましょう。

3. 警察に通報する

物損事故であっても、警察への報告が必要です。「物損事故証明書」を取得することで、保険請求やトラブル防止に役立ちます。報告しないまま放置すると、当て逃げとして処罰されるリスクがあります。

4. 事故現場を記録する

現場の状況をスマホで写真に残しておくと、後日トラブルになった際の証拠として役立ちます。自分の車と相手の車、損傷箇所の写真を撮影しておきましょう。

5. 保険会社に報告する

自動車保険に加入している場合は、保険会社に事故の報告をします。保険でカバーできる範囲や手続きについて、アドバイスを受けましょう。

駐車場内の設備を壊した場合

駐車場のフェンス、ポール、壁などに車をぶつけた場合、施設の管理会社や所有者に連絡します。損傷が大きい場合は、修理費用を請求されることがあります。こうしたケースでも、警察への通報を行い、事故証明書を取得することが大切です。

修理費用の目安

• バンパーの擦り傷・軽い割れ：1万～3万円
• ドアやフェンダーのヘコミ：3万～10万円
• ヘッドライトやミラーの交換：2万～8万円
• 駐車場設備（ポールやフェンス）の修理：5万～10万円以上

修理費用は損傷の部位や程度により異なります。複数の修理業者で見積もりを取り、費用を比較するのがおすすめです。また、施設側からの請求についても見積もりを確認し、保険会社に相談しましょう。

保険の活用方法

1. 車両保険の適用

自分の車の修理費は、車両保険に加入していればカバーされます。ただし、免責金額（自己負担額）が設定されている場合、全額を保険で賄えないこともあります。

2. 対物賠償保険の利用

駐車場の設備を破損した場合は、対物賠償保険を使って修理費用をカバーできます。事故報告を怠ると保険が適用されないことがあるため、警察への通報を必ず行いましょう。

責任を放置すると当て逃げになるリスク

たとえ故意でなくても、ぶつけた車や設備に対して何もせず立ち去ると、当て逃げと見なされる可能性があります。当て逃げは、道路交通法違反として免許停止や罰金が科せられる重大な違反です。トラブルを防ぐためにも、誠実な対応を心がけましょう。

まとめ

駐車場で車をぶつけた場合、たとえ相手がいなくても、その場を立ち去らず警察と保険会社へ報告することが重要です。また、施設の設備を壊してしまった場合は、管理者に連絡して修理の対応を相談しましょう。保険を適切に活用し、修理費用を抑える工夫も大切です。誠実な対応を心がけることで、トラブルを避け、スムーズに問題を解決できるようにしましょう。