車が動かない原因と対処法

車が突然動かなくなると焦ってしまいますが、原因を冷静に把握することで適切な対応が可能です。エンジンがかからない場合や、エンジンはかかっても動かせない場合など、さまざまな理由が考えられます。本記事では、車が動かない主な原因とその対処法を詳しく解説します。

車が動かない主な原因

1. バッテリー上がり

バッテリーが上がると、エンジンがかからない、ライトが暗い、電装品が動かないなどの症状が出ます。冬の寒冷地や夏の高温下で起こりやすく、電装品の使いすぎやバッテリーの劣化が原因になります。

症状

エンジンが回らない、または「カチカチ」という音だけがする
メーター表示やヘッドライトが暗くなる

対処法

ジャンプスタートを試みる
バッテリーチャージャーで充電する
バッテリーが劣化している場合は交換を検討

2. 燃料切れや燃料系トラブル

ガソリン切れ、または燃料ポンプの不具合によって燃料がエンジンに供給されず、車が動かないことがあります。特に燃料メーターの誤表示により、知らないうちにガソリンが空になっている場合もあります。

症状

エンジンはかかるが停止してしまう
点火はできるが車が加速しない

対処法

燃料の補充を行う
燃料ポンプやフィルターの詰まりが疑われる場合は整備工場に相談

3. セキュリティシステムの誤作動

車のセキュリティシステムが誤作動すると、エンジンがかからないようロックされることがあります。スマートキーの不具合や電池切れも原因の一つです。

症状

「KEY NOT DETECTED」などのエラーメッセージが表示される
スタートボタンを押してもエンジンがかからない

対処法

スマートキーの電池を交換する
スペアキーを試す
セキュリティアラームが誤作動した場合は再起動を試す

4. ハンドルロックの作動

駐車後にハンドルが回りすぎた状態で停止すると、ハンドルロックがかかり、キーが回らないため車が動かないことがあります。

症状

鍵が回らずエンジンが始動できない
ハンドルが固定されて動かない

対処法

ハンドルを左右に動かしながらキーを回して解除する

5. シフトレバーの誤操作（AT車）

オートマ車では、**シフトレバーが「P（パーキング）」または「N（ニュートラル）」**にないとエンジンがかからない仕組みになっています。また、ブレーキペダルを踏まずにシフトを操作すると車が動かなくなることもあります。

症状

エンジンがかかっても、シフトが動かない
シフトレバーが固まって動かない

対処法

ブレーキペダルをしっかり踏んでシフトを操作する
シフトロック解除ボタンがある場合は、それを使って解除する

6. タイヤやブレーキのトラブル

パンクやブレーキが固着していると、車が前に進まないことがあります。特に長期間駐車していた場合、ブレーキが固まっている可能性があります。

症状

タイヤが回らない、車体が動かない
パーキングブレーキが解除できない

対処法

パンクしている場合はスペアタイヤに交換する
ブレーキが固着している場合は、整備工場で点検してもらう

7. オルタネーターの故障

オルタネーター（発電機）が故障していると、走行中にバッテリーが充電されず、エンジンが停止することがあります。バッテリーが上がった状態と似た症状が出ます。

症状

走行中に突然エンジンが止まる
バッテリー警告灯が点灯する

対処法

オルタネーターの交換が必要
バッテリーも同時に交換することを検討

8. クラッチトラブル（MT車）

マニュアル車では、クラッチが正常に作動していないと、ギアを入れても車が動かないことがあります。クラッチケーブルの切断やペダルの不具合が原因です。

症状

ギアを入れても前に進まない
クラッチペダルが重い、またはスカスカになる

対処法

クラッチケーブルの交換が必要
クラッチディスクの摩耗が疑われる場合は、整備工場で点検

すぐに試せる4つの応急処置

ジャンプスタート
バッテリー上がりが原因なら、他の車から電力を供給してエンジンをかけます。
シフトレバーの確認
オートマ車の場合、シフトが「P」または「N」にあるか確認します。
スマートキーの電池交換
スマートキーが認識されない場合、電池を交換するか、スペアキーを使います。
燃料の補充
燃料切れの可能性がある場合、ガソリンを補充してから再度エンジンをかけます。

まとめ

車が動かない原因には、バッテリー上がり、燃料不足、鍵やシフトのトラブルなどがあり、それぞれに適切な対処が必要です。日頃からのメンテナンスや点検を心がけることで、こうしたトラブルを未然に防げます。もし自力で解決できない場合は、JAFやロードサービスを活用するのも有効です。