車のバッテリーが5年以上利用している時にすべき点検

車のバッテリーは一般的に2〜5年の寿命と言われますが、5年以上使用していると、劣化が進み、電力供給が不安定になりやすくなります。バッテリーが古くなるとエンジン始動が難しくなるほか、突然バッテリーが上がるリスクも高くなるため、交換を検討するタイミングです。この記事では、車のバッテリーを5年以上使った場合の点検や交換の目安、長持ちさせる方法について解説します。

バッテリー寿命が5年を超えたとき3つのリスク

バッテリーの寿命は、車種や使用環境、運転状況によって異なりますが、5年以上使用していると以下のようなリスクが高まります。

1. エンジン始動が困難になる

バッテリーが劣化するとエンジンをかけるための電力供給が不十分になり、特に寒冷地や冬場にエンジンがかかりにくくなることがあります。これはバッテリー内部の電極が劣化し、充電効率が低下するためです。

2. 電装品の動作が不安定になる

バッテリーが弱くなると、ヘッドライトが暗くなったり、カーナビやエアコンの作動が不安定になることがあります。こうした症状は、バッテリーの電圧低下が原因であることが多いため、5年を過ぎたバッテリーでは注意が必要です。

3. 突然バッテリーが上がるリスク

古いバッテリーは電力を保持しにくく、何の前触れもなくバッテリーが上がるケースも増えてきます。特に寒冷地や酷暑では自然放電が進みやすく、突然エンジンがかからなくなるリスクが高まります。

バッテリーが5年以上でも使用できるかの判断方法

バッテリーが5年を超えたら、以下の方法で劣化状態を確認し、交換が必要か判断しましょう。

1. バッテリーテスターで電圧を測る

家庭用のバッテリーテスターや電圧計を使ってバッテリーの電圧を測定できます。エンジン停止時の電圧が12.4V未満であれば、バッテリー容量が低下している可能性が高く、交換を検討する時期です。

2. 専門店での点検を依頼する

カー用品店や整備工場でバッテリーの状態をチェックしてもらうのもおすすめです。バッテリー容量や電圧、劣化具合を専用機器で診断してもらうことで、バッテリーの健康状態を正確に把握できます。

3. 車のチェックランプを確認する

一部の車種には、バッテリーの異常を知らせるチェックランプが装備されています。点灯している場合はバッテリーが寿命を迎えている可能性があるため、早急に点検や交換を検討してください。

バッテリー寿命が5年以上でも長持ちさせるためのコツ

バッテリーは適切に使用することで寿命を延ばせます。5年以上使っている場合でも、以下のポイントに気をつけるとバッテリーが長持ちするでしょう。

1. 定期的に長距離運転をする

車のバッテリーはエンジンがかかっている間に充電されますが、短距離運転のみだと充電が十分でないことが多いです。定期的に20〜30分以上の運転を行うと、バッテリーがフル充電に近い状態を保ちやすくなります。

2. 電装品の使用を抑える

エンジンがかかっていない状態でライトやオーディオを使用すると、バッテリーが消耗しやすくなります。電装品はできるだけエンジンをかけている時に使うよう心がけ、エンジン停止後にすぐ電装品をオフにすることで負担が減ります。

3. 定期的なメンテナンス充電を行う

バッテリーの健康状態を保つため、メンテナンス充電器を使って定期的に充電すると、バッテリー容量が回復しやすくなります。とくに長期間使用しない場合や寒冷地での使用時は、メンテナンス充電器を使うとバッテリーの劣化を抑えられます。

5年以上使用したバッテリー交換の目安と費用

5年以上経過したバッテリーの交換タイミングは、エンジンがかかりにくくなったときや電圧低下が見られたときです。以下に交換費用の目安を示します。

軽自動車用バッテリー：5,000円〜8,000円
普通車用バッテリー：8,000円〜15,000円
アイドリングストップ対応バッテリー：15,000円〜30,000円

バッテリー交換は自分で行うことも可能ですが、極性（プラスとマイナス端子）を間違えると故障の原因となるため、不安がある場合はカー用品店や整備工場に依頼すると安心です。

バッテリーの処分方法

古いバッテリーを交換したら、適切に処分することが大切です。カー用品店や整備工場では、バッテリーを購入・交換する際に古いバッテリーを回収してくれることがほとんどです。回収サービスがない場合は、自治体の指定する方法に従って処分しましょう。

まとめ

車のバッテリーが5年以上経過したら、エンジン始動や電装品の動作に注意し、劣化サインが出たら早めに交換するのが安全です。バッテリーテスターや専門店での点検、メンテナンス充電を活用し、定期的に状態をチェックすることで、安心して車を使い続けられます。バッテリーの劣化が進む前に交換し、予期せぬバッテリー上がりを防ぎましょう。