廃車手続きの種類と目的別の方法

車を廃車にする際の手続きは、車の使用状況や今後の計画に応じて異なります。この記事では、廃車手続きの種類、特徴、必要書類、手続きの流れについて詳しく解説します。

廃車手続きの種類

1. 一時抹消登録（使用中止）

車を一時的に使用しない場合に行う手続きです。再登録することで再び使用できます。

特徴

車両を保管しておき、後で再び使用する予定がある場合に最適。
自動車税が停止され、維持費を抑えられる。
ナンバープレートを返却する必要がありますが、車体は解体しません。

必要書類

車検証
ナンバープレート（前後）
自動車税納税証明書
印鑑（認印で可）
本人確認書類（運転免許証など）

2. 永久抹消登録（解体廃車）

車を解体し、再登録ができなくなる手続きです。不要な車を完全に処分する場合に行います。

特徴

車体を解体して使用不能にするため、再登録はできません。
自動車税や重量税の未経過分が還付される場合があります。
解体業者に依頼して解体証明書を取得する必要があります。

必要書類

車検証
ナンバープレート（前後）
自動車税納税証明書
解体証明書（解体業者が発行）
印鑑（認印で可）

3. 輸出抹消登録

車を海外に輸出する場合に行う手続きです。国内での登録を抹消し、輸出先で再登録する際に必要な書類を取得します。

特徴

海外での使用を前提とした手続き。
日本国内での自動車税が停止されます。
ナンバープレートと車検証を返却する必要があります。

必要書類

車検証
ナンバープレート（前後）
印鑑（認印で可）
輸出先の情報を記載した申請書

4. 解体届出（軽自動車の場合）

軽自動車の場合は「解体届出」という手続きが永久抹消登録に該当します。

特徴

手続き内容は普通車の永久抹消登録とほぼ同じ。
手続きは軽自動車検査協会で行います。

必要書類

車検証
ナンバープレート
解体証明書

廃車手続きの流れ

1. 必要書類の準備

車検証やナンバープレートなど、手続きに必要な書類を揃えます。紛失した場合は運輸支局で再発行手続きを行います。

2. 車の解体（永久抹消の場合）

永久抹消登録を行う場合は、認可を受けた解体業者に依頼して車を解体し、解体証明書を取得します。

3. 運輸支局または軽自動車検査協会で手続き

書類を提出し、必要な手続きを進めます。ナンバープレートの返却が必要です。

4. 完了後の確認

一時抹消や永久抹消が完了すると、登録が抹消されたことを示す証明書が発行されます。この書類は自動車税や保険の手続きで使用するため、大切に保管してください。

廃車後に必要な手続き

1. 自賠責保険や任意保険の解約

廃車手続き後、自賠責保険や任意保険の解約を行います。未経過分の保険料が返金される場合があります。

必要書類

廃車証明書または一時抹消登録証明書
保険証券

2. 自動車税の還付申請

永久抹消登録を行うと、未経過分の自動車税や重量税が還付されることがあります。手続きは自動車税事務所や運輸支局で行います。

よくある質問

廃車手続きに費用はかかりますか？

廃車手続き自体は無料ですが、解体業者への依頼費用や書類の再発行費用がかかる場合があります。

車検証やナンバープレートを紛失した場合は？

車検証やナンバープレートを紛失している場合は、運輸支局で再発行手続きを行う必要があります。

廃車後に車を再利用できますか？

一時抹消登録を行った車は、再登録して再び使用可能です。永久抹消登録や解体後の車は再利用できません。

まとめ

車の廃車手続きには、一時抹消登録、永久抹消登録、輸出抹消登録の3種類があります。目的に応じた手続きを選び、必要書類を揃えて運輸支局や軽自動車検査協会で手続きを行いましょう。廃車後は、自賠責保険や任意保険の解約、自動車税の還付申請も忘れずに行うことで、無駄な費用を抑えることができます。