廃車に伴う税金還付の仕組みと手続き方法

車を廃車すると、未使用期間に応じて一部の税金が還付される場合があります。この記事では、廃車時の税金還付の対象や手続き方法について詳しく解説します。

廃車で還付の対象となる税金

1. 自動車税（種別割）

自動車税（種別割）は毎年4月1日時点で車を所有している人に課税されます。年度の途中で廃車をすると、未経過分の税金が還付されます。

還付される条件

• 永久抹消登録または輸出抹消登録を行った場合。
• 一時抹消登録は還付対象外。

還付される金額

• 廃車した翌月から年度末（翌年3月）までの月割り分が還付されます。
• 計算例：5月に廃車 → 6月から翌年3月までの10か月分が還付対象。

2. 自動車重量税

自動車重量税は、車検時に次回の車検までの期間分を前払いします。車を廃車して次回車検までの期間が残っている場合、その未経過分が還付されます。

還付される条件

• 永久抹消登録または輸出抹消登録を行った場合。
• 一時抹消登録は還付対象外。

還付される金額

• 廃車した時点から次回車検までの未経過分を月割りで計算。

3. 自賠責保険料

自賠責保険は税金ではありませんが、廃車後に解約することで未経過分の保険料が返還されます。

還付される条件

• 保険期間が残っている場合。
• 保険会社に解約手続きを行う必要があります。

還付される金額

• 残り期間分を日割りで計算。

税金還付の手続き方法

自動車税の還付手続き

自動車税の還付は、廃車手続き時に自動的に計算・手続きが進められます。

必要な手続き

1. 永久抹消登録または輸出抹消登録を行う。
2. 登録地の運輸支局で廃車手続きを完了する。
3. 所属する都道府県税事務所から還付通知が郵送される。

注意点

• 還付金は基本的に登録されている名義人の口座に振り込まれます。
• 住所変更をしている場合は事前に名義変更が必要です。

自動車重量税の還付手続き

自動車重量税の還付は、運輸支局での廃車手続きと同時に申請します。

必要な手続き

1. 永久抹消登録を行う。
2. 解体業者から解体証明書を取得し、運輸支局で廃車手続きと還付申請を同時に行う。
3. 還付金が後日指定した口座に振り込まれる。

自賠責保険の解約手続き

自賠責保険の解約は、保険会社に直接申請します。

必要な手続き

1. 廃車証明書または一時抹消登録証明書を用意。
2. 加入している保険会社に解約申請を行う。
3. 未経過分の保険料が返金される。

よくある質問

一時抹消登録では還付されないのですか？

一時抹消登録は、車の使用を一時的に中止する手続きであるため、自動車税や重量税の還付は行われません。ただし、自賠責保険料は解約により還付されます。

還付金はどのくらいの期間で受け取れますか？

自動車税や重量税の還付金は、手続き完了後1〜2か月以内に指定口座に振り込まれることが一般的です。自賠責保険料の返金も、解約手続き後1か月程度で完了します。

廃車手続きを代行してもらった場合、還付金はどうなりますか？

還付金は基本的に車の所有者（名義人）に返還されます。代行業者を利用する場合、還付金の受け取り方法について事前に確認しておきましょう。

まとめ

車を廃車すると、自動車税や重量税、自賠責保険料の未経過分が還付されることがあります。特に永久抹消登録や輸出抹消登録を行った場合は、自動車税と重量税が還付の対象です。廃車手続きを行う際には、必要書類を準備し、運輸支局や保険会社で適切な手続きを進めることで、スムーズに還付を受け取ることができます。