車検切れの車を廃車にする際の費用と手続き

車検が切れた車を廃車にする場合、通常の廃車手続きと異なり、車両の引き取りや運搬に関する追加の配慮が必要です。車検切れの状態では公道を走行できないため、引き取りサービスや手続き方法に違いが生じることがあります。本記事では、車検切れ車両の廃車費用の内訳、手続きの流れ、費用を抑えるポイントを解説します。

車検切れ車両の廃車費用の内訳

車検が切れた車を廃車にする際、次の費用が発生する可能性があります。

車両引き取り費用

車検切れ車両は自走ができないため、レッカー車や積載車での引き取りが必要です。この費用は5,000円～2万円程度が目安ですが、距離や地域によって異なります。一部の廃車業者では、無料で引き取りを行う場合もあります。

解体費用

車両を解体してスクラップにする費用で、7,000円～1万5,000円程度が一般的です。業者によっては、車両の金属資源やパーツの再利用価値を見出し、解体費用を無料にするケースもあります。

廃車手続き代行費用

業者やディーラーに廃車手続きを依頼する場合、5,000円～1万5,000円程度の代行費用がかかります。自分で手続きを行うことで、この費用を削減できます。

リサイクル料金

車両購入時にリサイクル料金が支払済みであれば追加費用は不要です。未払いの場合は7,000円～1万8,000円程度が必要になることがあります。リサイクル券を確認しておきましょう。

費用を抑える3つの方法

無料引き取りサービスを利用

廃車業者の中には、車検切れの車でも無料で引き取るサービスを提供している業者があります。特に、車両の状態が良い場合やパーツとして価値がある場合は、費用がかからないどころか、買取金額を得られる可能性もあります。

廃車買取業者を活用

車検切れ車両でも、買取業者に査定を依頼すれば、解体前提で買取してもらえる場合があります。廃車費用を相殺できるため、複数の業者に見積もりを依頼して最も条件の良い業者を選ぶと良いでしょう。

自分で廃車手続きを行う

陸運支局での廃車手続きは自分で行うことが可能です。必要書類を揃え、永久抹消登録を行うことで、代行費用を節約できます。手間を惜しまない方にはおすすめです。

車検切れ車両廃車手続きの流れ

必要書類を準備
- 車検証
- 印鑑証明書
- 実印
- ナンバープレート（前後2枚）
- リサイクル券
- 解体証明書（解体業者から取得）
車両の運搬手配
車検切れ車両は公道を走行できないため、廃車業者や解体業者に引き取りを依頼します。自分で運搬する場合は、仮ナンバーを役所で取得し、一時的に公道を走行できる状態にすることも可能です。
解体業者での車両処分
車両を解体業者に引き渡し、解体証明書を受け取ります。この証明書は廃車手続きに必要です。
陸運支局での手続き
必要書類を揃えて陸運支局で永久抹消登録を行い、「抹消登録証明書」を取得します。この証明書は、税金や保険の解約手続きで必要になります。
税金・保険の解約手続き
- 自動車税：未経過分が還付される場合があります。
- 自賠責保険・任意保険：解約手続きを行い、未使用期間分の保険料を返還してもらいます。

注意点

仮ナンバーの利用

自分で車検切れ車両を運搬する場合、仮ナンバーを市区町村役場で取得する必要があります。仮ナンバーには手数料が発生しますが、業者に依頼するより安く済む場合があります。

廃車手続きの期限

車検切れの場合でも、自動車税は年度単位で課税されます。年度末（3月末）までに廃車手続きを行わないと、翌年度分の税金が発生する可能性があるため、速やかに手続きを行いましょう。

信頼できる業者の選定

不法投棄や違法な解体を行う業者に依頼すると、所有者にも責任が問われる場合があります。口コミや評判を参考に、信頼できる業者を選びましょう。

まとめ

車検切れの車を廃車にする場合は、車両の運搬や引き取りに関する費用が発生する可能性がありますが、無料引き取りサービスや買取業者を活用することで、費用を抑えることが可能です。手続きに必要な書類を準備し、適切な方法で処分することで、無駄な出費やトラブルを避けることができます。早めの手続きを心がけ、スムーズに廃車を進めましょう。