親鍵（マスターキー）を紛失した時に備え、合鍵を持っている方も多いと思います。
合鍵があれば、もしマスターキーを紛失した場合でも安心です。

一方、マスターキーをなくしてしまった場合、新たな合鍵を作る際は注意が必要です。
合鍵から合鍵を作成できるものもあれば、作成が不可能な鍵もあります。

押さえておきたい！合鍵とスペアキーの違い

合鍵とスペアキーは一見似ているため、同じものと考えている方もいると思います。
確かに似ているかもしれませんが、基本的には異なるものです。

合鍵の作成にも影響しますので、違いを覚えておきましょう。

スペアキーは予備の鍵のこと

スペアキーは、マスターキーとは異なる予備の鍵をいいます。
文字通りスペアであり、もしマスターキーを紛失しても、スペアキーがあれば問題ありません。

メーカーが鍵を作成する際は、マスターキーに加えてスペアキーを1〜2本作成します。
そのため、マスターキー紛失時はスペアキーが親鍵としての役割を担います。

なお、どのような形状の鍵であっても、スペアキーから合鍵を作ることは可能です。

合鍵が複製された鍵のこと

一方の合鍵は、マスターキー・スペアキーを元に複製された鍵を指します。
あくまでも複製ですので、スペアキーほどの精度が確保されているわけではありません。

スペアキーは鍵メーカーが作成したものですが、スペアキーはメーカー製とは限らないのです。
例えば、ホームセンターの鍵コーナーで作成したものや、鍵屋に依頼して複製したものなどが合鍵に該当します。

合鍵は複製品ですが、基本的な機能や使い方はマスターキーやスペアキーと同じです。
普段の生活でスペアキーとの違いを意識する機会は少なくないでしょう。

合鍵から合鍵を作ることは可能？

もしマスターキーがなかったとしても、合鍵から合鍵を作成することは可能です。
手元に合鍵しかなく、紛失した時に備えたいという方は、新しい合鍵を作成するのもよいでしょう。

しかし、どのような合鍵でも複製できるわけではありません。
合鍵から合鍵を作成できない場合もあるため、まずは鍵の種類をチェックすることが重要です。

合鍵から合鍵を作成できるケース

下記に該当する場合、合鍵から合鍵を作成できます。

・ディスクシリンダーキー
・ピンシリンダーキー
・ロータリーシリンダーキー
・車やバイクなどのメカニカルキー
・自転車のキー

これらに該当するものは構造がシンプルで、比較的簡単に複製可能です。
マスターキーがない場合でも、すぐに合鍵を作成してもらえます。
特に車やバイクの鍵は紛失すると面倒なため、新しい合鍵を作成しておくのがおすすめです。

合鍵から合鍵を作成できないケース

一方、合鍵から新しい合鍵を作成できない場合もあります。
以下に当てはまる鍵は複製が難しいため、鍵自体の交換が求められます。

・ディンプルキー
・カードキー
・イモビライザーキー
・スマートキー

ディンプルキーやカードキーは防犯性が高く、住宅でも広く採用されています。
しかし、紛失した時の対応が非常に面倒で、専門業者に依頼した際も費用が高額になるおそれがあります。

また、自動車のイモビライザーキーやスマートキーも複製はほぼ不可能です。
合鍵が欲しい時はメーカーに相談してみましょう。

スペアキーを複製するのも手

合鍵から合鍵を作成できるケースは、可能な場合もあれば難しい場合もあります。
もし合鍵から合鍵を作成できない時は、スペアキーの複製も検討してみましょう。

スペアキーは合鍵を作る際に利用できるほか、新しいスペアキーを作成する際にも利用できます。
もちろんメーカーや専門業者への依頼は必須ですが、複製が難しい鍵でも対応が可能です。
手元にスペアキーがある場合、複製を作成しておくとよいでしょう。

知っておきたい！合鍵から合鍵を作成できない理由とは？

合鍵から合鍵を作成できない理由は多岐にわたります。
もし合鍵を作成できなかった時は、鍵メーカーへ相談するか、鍵そのものの交換を検討しましょう。

鍵の構造が複雑なものが多い

合鍵から合鍵を作成できない理由の一つが鍵の構造です。

鍵は凹凸や形状が複雑であり、種類によっては数千億通りの鍵を作成可能です。
一見すると形は同じ鍵であっても、細かな部分は大きく異なっています。

鍵は非常に複雑な構造のため、複製には相当な技術が求められます。
しかし、スペアキーがないと鍵の精度が低くなるため、合鍵から合鍵を作成できないケースも珍しくありません。

合鍵の素材は弱いことが多い

合鍵の素材の弱さも理由です。

合鍵で使用している素材は加工が容易な反面、普段使いでも少しずつ削れていくほど弱い素材です。
一方でマスターキーは丈夫な素材が使われており、合鍵ほど摩耗することはありません。

こうした素材の違いは、合鍵の精度に大きく影響します。
もし摩耗した合鍵から合鍵を作成した場合、精度不足から鍵が開かなくなる可能性もあります。

本人の合鍵がどうか定かではないから

本人の合鍵か確かめられるのが難しいことも理由の一つです。

もし本人以外が合鍵を作成した場合、容易に部屋へ侵入されてしまいます。
万が一部屋に侵入されてしまうと、さまざまなトラブルが起こりかねません。

こうした理由から、本人の物である確認ができない限り、合鍵作成を断っている業者は多数あります。

合鍵から合鍵を作る際の注意点

合鍵から合鍵を作成できる場合でも、いくつか気を付けておきたいポイントがあります。
特に不測の事態も起こりうるため、合鍵なら大丈夫と思わないことが大切です。

業者・お店によって対応の可否が分かれる

合鍵から合鍵を作成できるかどうかは、業者やお店によって対応が分かれます。
作成してもらえる場合もあれば、難色を示される場合もあるため、事前に問い合わせておきましょう。

合鍵はホームセンターでも作成できますが、対応できないケースも多々あります。
確実に合鍵を作りたいなら、専門業者かメーカーへの依頼がおすすめです。

新たな合鍵が合わない可能性も

合鍵から合鍵を作成した場合、新しい合鍵が合わないこともあります。
基本的に合鍵は手作業で作成しますので、溝の形状などに誤差が生じてしまうのです。

マスターキーから合鍵を作った場合、こうした事態はほとんど起こりません。
しかし、合鍵はマスターキーと溝の形状や深さが僅かに異なるため、合わない・開かない事態が起こることがあります。

作りすぎると盗難・紛失リスクが高まる

合鍵を作りすぎると、その分盗難や紛失のリスクが高まります。
確かに合鍵が多いと安心するかもしれませんが、保管の手間が増えるうえ、紛失した時などにトラブルが増える可能性があります。
もしもの紛失に備えたい場合でも、合鍵は必要最低限に留め、マスターキーやスペアキーを紛失しないよう保管に注力しましょう。

合鍵から作った合鍵で開かない時の対処法

もし合鍵から作成した合鍵で開かなかった時は、可能なら複製に使った合鍵を試してみましょう。
手元に複製前の合鍵がない場合や、開かなかった時は、鍵開けや修理に対応した専門業者への相談をおすすめします。

鍵穴に鍵を無理やりねじ込んだり、力任せに回したりしてはいけません。
鍵そのものが破損してしまうリスクがありますので、鍵を熟知した専門業者に任せましょう。

業者へ合鍵から合鍵を作成する時の費用相場

合鍵から合鍵を作成する費用は、鍵の種類によって異なります。
実際の費用は業者次第ですが、相場の目安は次のとおりです。

・ディスクシリンダーキー：500〜2,000円
・ピンシリンダーキー：1,000〜2,000円
・ディンプルキー：2,000〜5,000円

ディスクシリンダー・ピンシリンダーキーは安価で、数百円で合鍵を作成できる場合も珍しくありません。
高くても2,000円以内に収まることが多いため、出費はさほど気にならないでしょう。

一方、防犯性の高いディンプルキーは数千円が相場です。
ただし、合鍵から合鍵を作ること自体が難しいため、断られる可能性もあります。

合鍵から合鍵を作成する時の依頼先

合鍵から合鍵を作成する場合、メーカーか鍵専門店・業者に相談してみましょう。
メーカーは時間がかかるものの、一から鍵を作成してもらえます。

鍵専門店・業者は対応がスピーディで、その日のうちに作成可能です。
合鍵を持ち込むだけで済むため、メーカーよりも手軽に相談できるでしょう。

しかし、合鍵から合鍵の作成を断っている店舗や業者もあります。
依頼する前に、作成の可否を聞いておきましょう。

【まとめ】合鍵から合鍵の作成を検討している場合は慎重におこなおう！

合鍵から合鍵を作成することは基本的に可能です。
ただし、鍵の種類によっては作成できませんので、マスターキーやスペアキーは大切に保管しましょう。

合鍵から合鍵を作成する際の費用は鍵の種類によって変わります。
メーカーや鍵専門店・業者に相談し、合鍵の作成を依頼しましょう。