玄関ドアなどの鍵が抜けにくい場合、できる限り早めのメンテナンスが求められます。
放置すると状態が余計に悪化するだけでなく、最悪鍵が回らなくなってしまうおそれがあります。

鍵が抜けにくい原因を特定するとともに、適切な方法でお手入れしましょう。

鍵が抜けにくくなる原因とは？

鍵が抜けにくい原因は主に4つあります。
ただし、原因に関わらず無理に力を加えると鍵や鍵穴が変形・破損します。

もし鍵が抜けなくなった時は、鍵のプロに相談するのも手でしょう。

鍵穴にゴミ・異物が詰まっている

まず考えられる原因はゴミや異物です。
鍵穴にゴミ・異物が詰まってしまうと、鍵に引っかかって抜けにくくなることがあります。

ゴミや異物は鍵を傷付けたり、シリンダーを破損させたりする原因となります。
最悪鍵が抜けなくなりますので、詰まらせないように注意しましょう。

鍵穴の変形・破損

鍵が抜けにくい場合、鍵穴が変形・破損している可能性もあります。
特に鍵を無理やり引き抜こうとすると、内部の部品変形につながるので気を付けましょう。

また、鍵穴が破損する原因はさまざまですが、特に多いのは内部部品の劣化です。
鍵を挿した際に劣化した部品が破損し、鍵が抜けにくくなる場合があります。

いずれにせよ、鍵穴が変形・破損した時は新品に交換しましょう。

鍵穴の潤滑油不足

鍵穴の潤滑油不足も考えられます。
鍵穴の内部には、スムーズに鍵が挿さるように潤滑油が塗られています。

しかし、何度も鍵を抜き挿しするうちに潤滑油は失われ、徐々に動きが悪くなってしまいます。
潤滑油不足の状態が続くと鍵や部品が摩耗し、やがて鍵が抜けなくなることがあります。

もし鍵の動きが悪くなったら、潤滑油が不足していないかチェックしましょう。

鍵そのものの変形

鍵自体が変形すると、鍵穴から抜けにくくなることもあります。
一般的な鍵は、鍵穴にピッタリ入るように作られています。

しかし、何度も使ううちに摩耗が進むほか、小さな衝撃で曲がってしまうことも珍しくありません。
わずかでも鍵が変形すると、鍵穴から抜く際に強い力が必要になります。

ただ、力を加えた影響で鍵穴が破損する危険がありますので、変形した鍵は使わないようにしましょう。

鍵が抜けにくくなったら試したい！効果的な対処法

もし鍵が抜けにくい時は、以下の手段を試してみましょう。
応急的な手段も含まれますが、鍵が抜けやすくなる可能性があります。

見える範囲のゴミ・異物を除去する

鍵が抜けにくくなったら、まず見える範囲のゴミや異物を取り除いてみましょう。
ゴミ・異物を除去するだけで、鍵が抜けやすくなる場合もあります。

ゴミや異物は、掃除機やエアダスターで除去するのがおすすめです。
どちらもない時は、手で取れる範囲のゴミや異物を除去しましょう。

鍵を小刻みに動かして抜く

ゴミや異物を除去しても抜けにくい時は、鍵の抜き方を工夫する必要があります。
鍵をまっすぐに抜くと引っかかる可能性があるため、上下へ小刻みに動かしながら抜いてみましょう。

ただし、鍵をガチャガチャしたり、力を加えたりしてはいけません。
余計抜けにくくなるばかりか、最悪抜けなくなってしまうおそれがあります。

鍵穴に専用潤滑剤を注油する

鍵穴に専用の潤滑剤を注油してみるのもおすすめです。
鍵穴の隙間から潤滑剤のノズルを差し込み、ゆっくりと注油していきましょう。
潤滑剤が垂れてきたら注油を止め、鍵を小刻みに動かしながらまっすぐ抜いていきます。

また、潤滑剤は鍵穴専用品を使うことが重要です。
汎用品は状態を悪化させますので、それぞれの鍵に合った専用潤滑剤を選びましょう。

普段のお手入れで鍵を抜けやすくする方法

鍵をスムーズに開閉したい場合、日頃からしっかり手入れすることが大切です。
下記の方法で鍵穴のコンディションを保ちましょう。

定期的に鍵穴を掃除する

鍵の状態を保つために、定期的な鍵穴の掃除を心がけましょう。
ゴミや異物は鍵の動きを阻害する大きな原因となります。
部品の破損にもつながりますので、こまめに取り除くことが大切です。

また、ゴミや異物は鍵穴に掃除機を当てて吸い取るのが簡単です。
しかし、少量なら手で取り除くだけでも十分でしょう。

こまめに注油して滑りをよくする

こまめに潤滑剤を注油することも大切です。
鍵穴の潤滑油は徐々に失われていきますので、動きが悪くなる前に注油しましょう。

また、潤滑剤は多めに注油するのがおすすめです。
鍵穴から少し漏れる程度まで注油したら、そのまま放置して潤滑剤を馴染ませましょう。