内溝キーは車のキーに採用されていることが多いため、見かけたことがある方も多いでしょう。
しかし、詳しい特徴については知らない方も多いはずです。

この記事では内溝キーの特徴や防犯性について紹介します。

内溝キーとは？

内溝キーは、ギザギザのある一般的なある鍵よりも構造や仕組みが複雑で、特殊な作りになっているのが特徴です。
どのような仕組みなのか確認していきましょう。

板状で穴の開いたタンブラーがある

内溝キーには、鍵を差し込むシリンダー内に板状で穴の開いたタンブラーが配置されています。
このタンブラーは、鍵が挿入されていない状態では回らず、鍵の挿入によって回すことができます。

3列から5列ほどのピンで構成され、バネによって鍵穴の側面に押し付けられます。
シリンダーの内筒と外筒を貫通するように配置されているため、対応する鍵以外では鍵は開けられません。

内部のタンブラーが上下に動く

内部のタンブラーは固定されておらず、鍵をシリンダーに挿すと上下に動きます。
この動きにより、鍵の挿入に応じてタンブラーが配置され、解錠や施錠ができる仕組みです。

対応した鍵でなければ、シリンダーが回らない

対応した鍵をシリンダーに挿すとタンブラーが上下に動き、シリンダーの外周が平らになります。
これにより、鍵を回して解錠できます。

対応していない鍵を使用すると、タンブラーが正しい位置にならないため、シリンダーを回せず解錠できません。

内溝キーはピッキングに強いってホント？

内溝キーは、外側にギザギザがある鍵よりも複雑な仕組みのため、防犯性が高いとされています。
ピッキングにも強いとされているため、その理由を紹介します。

鍵のパターンが多い

タンブラーの突起位置を微調整できるのが特徴です。
これにより、鍵のパターンを増やせるため、ピッキングの施行回数が増えます。

空き巣などピッキングを試みる側は、時間を節約したいため、複雑な鍵を避ける傾向があります。
そのため、ピッキングが難しい内溝キーは防犯性が高いといえるでしょう。

ピンの動きが複雑

ピッキングを試みる際には、タンブラーのピンがどの方向に動くかを正確に把握しなければなりません。
しかし、内溝キーではピンの数が多く、さらにそれぞれが異なる方向に動きます。

このため、ピッキング用の道具を使っても鍵を開けるのが難しいとされています。

内溝キーの作成は業者へ依頼しよう！

内溝キーの紛失や、インロックなどのトラブルの際には、スペアキーで対処できます。
スペアキーがない場合は、業者に作成を依頼しておくと安心です。

合鍵作成してくれる業者は多い

内溝キーは構造が複雑なため、合鍵を作成してもらえる業者があるのか不安に感じる方もいるかもしれません。
特殊な鍵の合鍵作成に対応する業者は多く存在しており、合鍵作成だけでなく鍵開けなどのサービスも提供しています。

鍵のトラブルが発生した場合は、内溝キーに対応している業者に依頼すると安心です。
車種によって価格が異なる場合もあるため、見積もりを作成してもらったうえで検討しましょう。

急ぎでないときはディーラーに依頼する

念のためスペアキー作成しておきたいときなど、急ぎで鍵が必要ではない場合は、車を購入したディーラーに合鍵作成を依頼することも可能です。
鍵の「個別番号」があれば、スムーズに対応してもらえます。

「個別番号」は鍵に印字されている場合もあれば、金属のプレートに印字され、キーリングにつけられている場合もあります。
費用はディーラーによって異なりますが、鍵業者に依頼するよりも安く済む場合もあるため、時間に余裕があるときはディーラーに依頼するのもおすすめです。

まとめ

内溝キーはピッキングされにくいため防犯性の高さが魅力です。
複雑な構造ですが、鍵業者でも合鍵作成をしてもらえるケースが多いため、万が一紛失した場合は業者に依頼するのがおすすめです。