長年、浴室や浴槽を利用していると気になるトラブルとして、ぬめりが挙げられます。
このぬめりは毎日利用している方にとって避けられないトラブルであり、避けられないものと考えて良いでしょう。

しかし、普段の予防から浴室や浴槽内のぬめりを防ぐことができます。
そこで、今回は浴槽内にぬめりが発生する原因や対処法について紹介します。

浴槽のぬめりが発生する原因とは？

浴槽のぬめりが発生する原因として、浴槽に繁殖した雑菌が挙げられます。
この雑菌は「ロドトルラ」と呼ばれ、別名ピンクカビとも呼ばれています。

このロドトルラは人間の皮脂やシャンプーで落とした汚れ、髪の毛などを栄養源としており、水分があればどこでも繁殖できる雑菌です。
皮脂汚れやシャンプーで落とした汚れなどが豊富にある浴室であれば繁殖スピードも速く、温度も20〜30℃になりやすいのでロドトルラにとって最適な環境と言えるでしょう。

また、浴槽のぬめりをどうにかしたいがために、浴槽だけを掃除してもぬめりの解消につながりません。
以下のような場所も合わせて掃除することで、ロドトルラの繁殖を防ぐことが可能です。

・排水溝
・ボトルラック
・床
・シャンプーなどの底

浴槽だけでなく上記のような場所も合わせて掃除することで、ロドトルラの繁殖を防ぐことが期待できますよ。

浴槽のぬめりをそのままにしておくとどうなる？

浴槽のぬめりは発生しやすいことから、そのままにしてしまう方も多いはず。
しかし、浴槽のぬめりをそのままにしてしまうと、さまざまなトラブルが発生します。

そこで、ここからは浴槽のぬめりをそのままにしてしまった際のトラブルについて紹介します。

浴室内に異臭が発生する

浴槽のぬめりをそのままにしてしまう際のトラブルとして、浴室内に異臭が発生するでしょう。
浴室に異臭が発生してしまうと、リラックスできる入浴時間ではなくなり、落ち着ける時間ではなくなってしまうかもしれません。

また、異臭以外にもお湯が濁ってしまったり黒い汚れが浴槽内に発生したりするなど、汚れを気にしながら入浴をしなければならなくなる可能性があります。

健康に害を及ぼす場合も

浴槽のぬめりをそのままにしてしまうと、健康に害を及ぼす可能性があります。
浴槽にある配管のぬめりをそのままにしてしまうと、レジオネラ菌という細菌が発生しやすくなります。

このレジオネラ菌が含まれた    水滴を体内に摂取してしまうと、レジオネラ症という症状に感染する可能性があり、最悪の場合には肺炎につながる可能性も。
厚生労働省によるとレジオネラ症による感染が、2016年に1500件以上あったとされています。

このようなリスクを避けるためにも、浴槽内のぬめりは掃除するようにしましょう。

水の流れが悪くなることもある

浴槽のぬめりを放置してしまうことで、水の流れが悪くなる可能性があります。
ぬめりを放置すると月日がたつごとにぬめりの表面積が大きくなり、浴槽内の排水がしにくくなります。

また、ぬめりによって水の流れが悪くなると、水漏れにもつながる可能性も。
水漏れが発生してしまうとマンションやアパートに住んでいる場合、他住民にも悪影響を及ぼす可能性があるので、浴槽内のぬめりを掃除するようにしましょう。

手で触らない方法も！浴槽のぬめりを対処する方法

ここからは、浴槽のぬめりに対処する方法について紹介します。

重曹とクエン酸を使って浴槽のぬめりを落とす

重曹とクエン酸を使用した掃除方法は、ぬめりを直接触らず簡単です。
具体的な方法は、以下の通り。

1．ぬめりが気になる部分に重曹をかけ、その上から重曹の半量のクエン酸をかける
2．コップ1杯分のお湯をかけて、1時間待機
3．1時間後に水で流して完了

上記の流れで掃除をおこなうことで、浴槽内のぬめりを解消することができます。

エタノール湿布でぬめりの再発を防止する

浴槽内のぬめりを落とす方法として、エタノール湿布で掃除する方法もあります。
この方法はぬめりを再発しないようにする方法なので、掃除が面倒と感じている方におすすめです。

具体的なやり方は、以下の通り。

1．キッチンペーパーにエタノールを染み込ませる
2．染み込ませたキッチンペーパーをぬめりが気になる部分に貼り、10分程度放置する
3．10分後、キッチンペーパーをはがし、ブラシでこすったら完了

上記の流れでおこなうことで、浴槽内のぬめりを掃除することが可能です。

排水溝に排水ネットを設置する

掃除方法とは異なりますが、浴槽にある排水溝に排水ネットを設置することも有効です。
ぬめりの元凶となるロドトルラは髪の毛などを栄養にして繁殖します。

排水ネットを設置することで入浴中に抜けた髪の毛をキャッチしてくれるので、浴室内に髪の毛が蓄積されることがありません。
100円ショップで購入できるので、普段からぬめり対策をおこないたい方はぜひ参考にしてみてください。