給湯器の水圧が弱いと、シャワーの勢いが弱くなったり、蛇口からお湯が少ししか出なかったりと、さまざまな影響が及びます。
もし不満を感じているのであれば、水圧を上げる対処をおこないましょう。

ただ、シャワー・蛇口の水圧が弱くなる原因が給湯器にあるとは限りません。
状況によっては、給湯器以外が水圧に影響することもあります。

給湯器の水圧が上がらない原因とは？

給湯器の水圧が弱くなる原因は、大きく分けて3つです。
シャワーや蛇口の勢いが弱い時は、一つずつチェックしてみましょう。

給湯器の容量が不足している

まず挙げられるのは給湯器の容量不足です。

給湯器は16号・20号など号数が記載されていますが、これは1分間に供給できるお湯の量（リットル）を表しています。
例えば20号の給湯器なら、1分間に20リットルのお湯を使うことが可能です。

一方、給湯器の号数が低いとお湯の供給能力が下がるため、シャワー・蛇口の水圧が弱くなってしまいます。
給湯器の容量不足を感じている場合、より大容量なものへの交換も検討しましょう。

他の場所でお湯を使用している

次に考えられる原因は、複数箇所での同時使用です。
お湯を浴室以外でも利用すると、一時的にシャワーや蛇口の水圧が弱くなることがあります。

特に給湯器の容量が足りない時は、顕著に水圧が下がることも珍しくありません。
不規則に水圧が弱くなる場合、他の場所でお湯を使っていないか確認してみましょう。

給湯器の配管が破損している可能性も

3つめの原因は配管の破損です。
給湯器に取り付けられた配管が破損すると、お湯が漏れ出して適切に供給されないケースがあります。

もし配管が破損した場合、速やかな修理・交換が必要です。
給湯器のメーカーや水回りの業者へ相談し、対応してもらいましょう。

給湯器の水圧を上げる対処法

シャワーや蛇口の勢いが弱い時は、給湯器の水圧を上げることをおすすめします。
すぐに実践できる方法もありますので、一度試してみましょう。

複数の場所で同時にお湯を使わない

シャワーや蛇口でお湯を使う時は、一度に複数の場所で使わないことが大切です。
一度に2ヵ所以上でお湯を使った場合、給湯器の号数によっては急激に水圧が低下してしまいます。

そのため、入浴中はキッチンでお湯を使用しないなど、ルールを決めておくとよいでしょう。

給湯器の止水栓を開ける

水圧を上げる場合、給湯器に付いた止水栓を開いてみるのもおすすめです。

止水栓は水量を調整するための栓で、蛇口などにも取り付けられています。
給湯器の本体にも設置されているため、一度操作して水量を調整してみましょう。

なお、止水栓の場所は機種によって異なります。
見つからない時は取扱説明書を確認するか、メーカーのホームページなどで調べてみましょう。

低水圧用シャワーヘッドを使う

シャワーの使用頻度が多い方は、低水圧用シャワーヘッドへの交換もおすすめです。

低水圧用シャワーヘッドは穴が小さく、水圧が弱い場所でも使えるように設計されています。
ホームセンターや通販で購入できますので、交換してみるのもよいでしょう。

給湯器以外にも原因が？水圧が弱くなる他の理由とは？

複数箇所での同時使用を止めたり、止水栓を開いたりしても水圧が変化しない場合、給湯器以外の原因が疑われます。
以下のポイントをチェックし、原因を特定してみましょう。

もし原因が判明しない時は、水回りのプロへ相談するのもおすすめです。

シャワーヘッドのつまり

シャワーの水圧が弱い時は、シャワーヘッドがつまっていないか確認しましょう。
シャワーヘッドの中に水垢などの汚れが穴を塞ぐと、シャワーの勢いが弱くなってしまう場合があります。

なお、シャワーヘッドは取り外して掃除することが可能です。
一度も掃除したことがない方は掃除してみましょう。

元栓や止水栓が閉じている

水道の元栓や、浴室に備え付けられた蛇口の止水栓が閉じている可能性も考えられます。
いずれも水量を調整する役割があるため、閉じてしまうと水量が足りず、水圧が弱くなることがあります。

水圧を上げるためにも、一度元栓や止水栓を開いてみましょう。
なお、止水栓の場所は蛇口の種類・メーカーによって異なります。

給水管の破損・水漏れ

シャワーヘッドも詰まっていない、元栓・止水栓を開いても変化がない場合、給水管が破損している可能性があります。
給水管の破損箇所から水漏れが発生すると、その分水圧が弱くなりますので、古い住宅にお住まいの方は特に注意しましょう。

給水管の破損が疑われる場合、水回りの業者に専門的な調査を依頼する必要があります。
ただ、調査費用がかかりますので、複数の業者へ相談して相見積もりを取りましょう。