窓が少し外に飛び出ている出窓は、おしゃれなデザインが魅力です。
住まいにアクセントを加えてくれますが、結露でお悩みの方も多いのではないでしょうか。

出窓は結露が発生しやすく、カビが生えたり、木枠が腐食したりする場合もあります。
放置は危険ですので、結露を抑えるための対策が求められます。

出窓が結露しやすい原因

出窓が結露しやすい原因は、周囲と比べて温度差が激しいためです。
結露は湿度と温度によって発生条件が異なるものの、湿度80%の場合は3度の温度差で結露が発生します。
特に湿度が高い梅雨の時期や、屋外と屋内の温度差が激しい冬は注意が必要です。

出窓は外気の影響を受けやすい

出窓は周囲よりも外に出っ張っており、外気の影響を受けやすい構造になっています。
わずか数十センチではありますが、出窓は外気に触れる部分が多いため、室内と温度差が生じやすいのです。

他の窓は出窓だけ結露が発生するケースも珍しくありません。
いずれにせよ、結露を見つけた時は水分を拭き取り、早めに対策を講じておきましょう。

出窓の結露を放置するリスク

その構造上、出窓は結露が発生しやすいため、拭き取ったり、対策したりするのは面倒に感じる方も多いと思います。
しかし、結露は非常にやっかいな存在で、放置することによるリスクもあります。
見つけたら放置せず、後述する対策を行っておきましょう。

黒カビが生えてしまう

出窓の結露を放置すると、サッシや周囲に黒カビが生えてしまう場合があります。
黒カビは湿度の高い場所を好むため、結露が引き金になることは珍しくありません。

黒カビを放置すると、サッシや木枠の奥まで入り込み、除去が難しくなる場合もあります。
黒カビを予防するためには、結露そのものを発生させないことが大切です。

黒カビが健康に影響を及ぼすリスクも

また、出窓で発生した黒カビが家族の健康に悪影響を及ぼすおそれもあります。
カビはアレルギーを引き起こす物質の一つで、かゆみや湿疹、咳や鼻炎など、さまざまな症状を引き起こします。
もし家族にアレルギー体質の方がいる場合、結露を放置することは非常に危険です。

木枠や床板の腐食を招く

出窓で発生した結露は、木枠や床板を腐食させてしまう可能性もあります。
木は長期間水分に触れると徐々に劣化が進み、耐久性が低下してしまいます。
住宅の性能にも影響しますので、木の出窓を利用している住まいは注意が必要です。

出窓の結露を防止する対策方法

他の窓より結露が発生しやすい出窓ですが、対策することで結露を抑制できます。
結露でお悩みの方は、以下で挙げる方法を試してみましょう。

内窓を付ける

もしリフォームする余裕がある方は、内窓を取り付けてみましょう。
内窓を設置すると温度差が緩和され、出窓の結露を抑えられます。

なお、内窓はDIYも可能ですが、取り付けには慣れと技術が求められます。
自信がない方は、リフォーム業者に相談してみましょう。

結露防止フィルムを装着する

リフォームが難しい場合、結露防止フィルムを貼ってみましょう。
出窓にフィルムを貼るだけで済むため、手軽に実践できる結露対策方法です。

結露防止フィルムは、ホームセンターやインターネットの通販で購入できます。
価格は数百円から数千円ほどで、目隠しできるものなど、さまざまなデザインがあります。

こまめに換気する

湿気が溜まると結露が発生しやすくなるため、こまめな換気も大切です。
定期的に窓を開けたり、換気扇を回したりなど、出窓付近に湿気が溜まらないようにしましょう。
ただし、屋内の空気も逃げてしまいますので、冷暖房を使用する際は注意が必要です。

除湿機で湿度を下げる

梅雨など湿度の高い時期は、除湿機を使うのもよいでしょう。
出窓がある部屋に除湿機を設置すれば湿度が下がり、結露の発生を抑えられます。
なお、除湿機を使う際は窓を閉め、サーキュレーターで空気を循環させましょう。

冷暖房で温度差をなくす

エアコンなどの冷暖房を利用するのもおすすめです。
冷暖房を使って屋外と屋内の温度差を緩和させることで、結露の発生を防止できます。

ただ、冷暖房と出窓の位置関係によっては、出窓付近の空気が滞留する可能性があります。
サーキュレーターも活用し、空気の循環を意識しましょう。