窓ガラスは劣化しない、と考えている方も多いのではないでしょうか。
確かに数十年経っても見た目はほぼ変わらないため、劣化しないと考えてもおかしくはありません。

しかし、ガラスは月日とともに少しずつ劣化し、耐久性は低下していきます。
そのまま使い続けることも可能ですが、劣化が見られる時は交換を検討したほうがよいでしょう。

寿命・黄ばみ？窓ガラスが劣化する原因

窓ガラスが劣化する原因は多岐にわたります。
下記の原因をチェックし、劣化の兆候が見られる時は注意しましょう。

雨・水分によるアルカリ溶出

まず挙げられる原因は雨や水分です。
窓ガラスに雨が長時間触れ続けると、少しずつアルカリ成分が溶け出していきます。

この状態が長く続いた場合、窓ガラスの透明性が失われ、すりガラスのようなモヤがかかった状態になります。
新しいガラスよりも曇って見えるか、白っぽくなっている時は、相当劣化が進んでいると考えてよいでしょう。

紫外線による影響

紫外線はさまざまな物質を劣化させますが、窓ガラスも少なからず影響を受けます。
長期間太陽光の日差しを受け続けると、ガラスが黄色く変色してしまう場合があるのです。
もしガラスが黄色っぽく変色している時は、交換時期が来ていると考えましょう。

砂や石などによる小さな傷

風などで飛んでくる砂や石が窓に打ち付け、ガラスを劣化させることもあります。
砂や石は小さい傷を付けるので、ガラスの耐久性が低下してしまう場合があるのです。
小さい傷がたくさん積もった結果、小さな衝撃でヒビが入ったり、割れたりすることもあるので注意しましょう。

極端な温度差にも注意

温度差でガラスが劣化するケースもあります。
ガラスは基本的に温度差に弱く、急激な温度変化には耐えられません。

そのため、室温と外気温の差が大きくなった場合、熱割れを起こす可能性があります。
熱割れは大きなヒビが入ることも多いので気を付けましょう。

窓ガラスが劣化することで起こりうる現象

窓ガラスは基本的に耐久性が高く、数十年間形状を保つことが可能です。
しかし、環境によっては少しずつ劣化が進み、以下の現象が起こる場合もあります。

白く曇ってしまう

先に触れたように、窓ガラスに水分が触れると、アルカリ溶出という現象が発生します。
少量なら問題ありませんが、溶出したアルカリの濃度が高くなると、白い雲のような模様に覆われる場合があるのです。

ガラスの透明度が失われてしまうので、採光に影響が及ぶ可能性も否定はできません。
なお、溶出したアルカリは元に戻らないため、白い模様が気になる場合はガラスを交換しましょう。

ガラスが黄ばんでしまう

窓ガラスの劣化が進むと、全体的に黄ばんでしまう場合もあります。
古い住宅などで時折見られる現象ですが、先述のとおり、紫外線に長期間さらされることで変色します。

特に太陽光が長時間当たる南面や、夏場の強い日差しが当たる西側の窓は注意しておきましょう。
劣化が進むと耐久性が低下し、温度の変化によって熱割れしてしまうおそれもあります。

窓ガラスの劣化で交換を検討する際はプロにご相談を！

窓ガラスの劣化が見られる場合、なるべく早めに交換することをおすすめします。
ガラスの修理・交換に対応した業者を探し、交換について相談してみましょう。
プロへ相談すれば、予算に合わせた適切なガラス製品を提案してもらえます。

窓ガラスの交換費用の相場

業者に窓ガラスの交換を依頼した場合、1枚につき1〜5万円ほど費用がかかります。
ただし、ガラスの種類や大きさによって費用は大きく変わるため、必ず見積もりを取りましょう。

シンプルな単板（1枚）ガラスの場合、交換費用は安く抑えられます。
一方、複層ガラスやLow-Eガラスなど、高性能なガラスは交換費用が高くなります。
5万円を超える可能性もありますので、業者にしっかりと確認しましょう。

DIYはデメリットが多い

窓ガラスの交換費用が気になる場合、DIYで対応する手もあります。
しかし、窓ガラスの交換のDIYは危険で、経験がない限りはおすすめできません。

窓ガラスは非常に重く、小さな衝撃で割れてしまうことがあります。
もし交換作業中に割れてしまった場合、破片で怪我をする可能性もあるでしょう。

DIYは確かに費用を抑えられますが、デメリットのほうが大きいです。
作業に自信がない方は、プロに任せることをおすすめします。