窓ガラスが熱割れした場合、通常の割れ方とは異なるヒビが入ります。
見分け方は非常に簡単ですので、熱割れかどうか判断できない時は、ヒビの入り方を確認しましょう。

本記事のポイントは以下の3つです。

・窓ガラスの熱割れの見分け方
・窓ガラスの熱割れを予防する方法
・窓ガラスの熱割れの保険適用について

熱割れの見分け方や予防法のほか、保険の適用について解説します。

窓ガラスの熱割れはどう見分ける？

窓ガラスの熱割れは、物理的な破損とはヒビの入る場所や形状が異なります。
見分け方で迷った時は、ヒビの箇所・形状をチェックしてみましょう。

熱割れしたガラスのヒビのポイント

熱割れしたガラスのヒビは、以下の特徴があります。

・ガラスの端（サッシ）からヒビが1〜2本入っている
・ほぼ直線上にヒビが伸びている

窓ガラスが熱割れした場合、ほぼ必ずガラスの端からヒビが入ります。
一方、ガラスの途中から入ることはまずありません。

また、直線に伸びたヒビは、ガラスが熱に耐えきれなかった証拠です。
直線上に1〜2本ヒビが伸びている時は、熱割れと考えてよいでしょう。

クモの巣状のヒビは物理的な破損が原因

一方、クモの巣状・放射線状のヒビは物理的な破損が疑われます。
ガラスが熱割れした時に入るヒビの形状ではありません。

ガラスに物がぶつかった場合、衝撃を受けた部分に細かいヒビが入ります。
また、そこを中心として放射線状にヒビが広がるため、熱割れと簡単に見分けることが可能です。

窓ガラスの熱割れはどのように予防する？

窓ガラスの熱割れは、環境を少し変えるだけで予防が可能です。
熱割れに備えたい方は、窓ガラス周辺の状況をチェックしてみましょう。

窓に冷暖房が当たらないようにする

部屋で冷暖房を使う際は、窓に冷気・暖気が直接当たらないようにしましょう。
風向きを変えるだけでも、熱割れのリスクを抑えることが可能です。

窓ガラスに冷暖房を当てた場合、ガラスの温度が急激に変化してしまいます。
熱割れが起こりかねませんので、冷暖房を窓に当てるのはNGと考えておきましょう。

家具を離して熱がこもらないようにする

窓ガラスの付近に家具を設置している場合、なるべく離すことをおすすめします。
窓と家具の距離が近いと、隙間に熱がこもりやすくなり、熱割れが起こる場合があります。

窓ガラスの近くは、通気性をしっかりと確保することが重要です。
家具を窓際から離し、空気の通り道を作っておきましょう。

遮光性の高いカーテン・フィルムの使用を避ける

遮光カーテンや、遮光フィルムの使用も避けましょう。

遮光カーテン・フィルムは熱を吸収しやすく、窓や周辺の温度を高めてしまう場合があります。
熱割れのリスクも高まりますので、なるべく使わないようにしましょう。

もし部屋を遮光したい場合、熱割れに強い耐熱ガラスへの交換をおすすめします。
熱割れ対策をおこなったうえで、遮光カーテンなどを使うとよいでしょう。

窓ガラスの熱割れには保険は適用される？

窓ガラスの熱割れを完全に防ぐことはできませんが、交換費用に保険を適用できる場合があります。
費用の負担を抑えたい方は、保険の利用も検討してみましょう。

火災保険が利用できることがある

窓ガラスの熱割れに適用可能な保険は火災保険です。

火災保険は、住宅火災以外にも幅広い事故・トラブルが補償されます。
ガラスの熱割れもその一つで、保険金が支払われる場合があるのです。

火災保険の補償範囲は契約内容次第ですが、熱割れが補償に含まれるケースは少なくありません。
ただ、申請や書類準備が必要ですので、火災保険を使いたい方は業者に相談してみましょう。

熱割れに保険を使う時の注意点

窓ガラスの熱割れに火災保険を使う時は、免責金額に注意が必要です。
免責金額が設定されていると、費用の一部自己負担が生じます。

例えば交換費用が10万円、免責金額が3万円の場合、支払われる保険金は7万円です。
免責金額の分は自己負担が必要ですので、満額保険金を受けとることができません。

また、自己負担額が免責金額以下の場合、1円も保険金を受け取れません。
火災保険を利用する際は、必ず免責金額をチェックしておきましょう。

窓ガラスの熱割れは見極められる！

窓ガラスの熱割れの見分け方は簡単で、ヒビの状態を見ればすぐに判断可能です。
端から直線状のヒビが入っている時は、熱割れが起きたと考えてよいでしょう。

窓ガラスの熱割れは予防も可能ですが、割れてしまった時は新品への交換が必要です。
火災保険の対象になりますので、保険会社かガラス業者に相談してみましょう。