空き巣は何も考えずに侵入する住宅を決めているわけではありません。
事前にリサーチをして、犯行の難易度や死角、逃走経路に至るまでチェックするのです。

三角割りは、空き巣が好んで活用する窓ガラスの割り方です。
ここでは、空き巣が好む三角割りの特徴、具体的な防犯対策と狙われにくいガラスなどについて説明します。

空き巣がおこなう三角割りとは？

三角割りと聞くと、ガラスが三角形に割れる手法だと思うかもしれませんが、実はまったく違うものです。
窓ガラスの弱点はガラスと窓枠の隙間で、ここに衝撃を加えてガラスを割れやすくする手法です。

使用する道具はマイナスドライバー1本で、これを隙間に入れてこじるように動かします。
石などをぶつけてガラスを割ると大きな音がしますが、三角割りの場合は静かに割れるのです。

なぜ空き巣は三角割りを好んで活用するのか？

空き巣は極めて用意周到で、犯行の成功率を上げるために日々工夫し、新たな方法を模索しています。
そんな空き巣が三角割りを好む理由は、住人や近隣住民に見つかるリスクを軽減できるからです。

空き巣は何よりも音を嫌うので、音を抑えられる三角割りは理想的な手口なのです。
また三角割りは素早く犯行に及べるメリットもあり、ベテランだと20秒もあれば割ってしまうこともあります。

当然ながら素早く犯行に及べば、それだけ人から見つかるリスクは低くなるのです。
空き巣は常に最適な方法を模索し、シミュレーションをした上で犯行に及んでいるのです。

空き巣に割られないようにする防犯対策

三角割りから窓ガラスを守るためには、ワンランク上の防犯対策が必要になります。
何よりも大切なのは、空き巣が嫌がる対策を施すことです。

防犯フィルムを貼る

あまりお金をかけずに防犯対策をしたい方から人気の方法です。
防犯フィルムはガラス全面に貼るのが基本ですが、コストを抑えて対策をしたい方は、錠の付近にだけ集中的に貼るのもいいでしょう。

補助錠を取り付ける

空き巣は時間を非常に気にするため、いかに手間取らせるかがポイントになります。
日常的に使用されるクレセント錠に加えて、補助錠を取り付けると侵入までの時間が必然的に延びます。

内窓・二重窓にする

内窓や二重窓にして、クレセント錠が二重になれば、犯行に要する時間は確実に延びるでしょう。
そのため、人目に付きにくい場所、死角にある窓などに適した方法です。

防犯カメラを設置する

防犯カメラは犯行現場を捉え、証拠を残すために役立ちます。
窓ガラスの付近に防犯カメラを設置すれば、空き巣は侵入を諦めることが少なくありません。

特にボックス型のカメラは目立つため、ドーム型カメラよりも犯行を抑止する効果が高くなります。
また近年は精巧なダミーカメラも登場しており、本物とそっくりなのでダミーだと見破られにくいのが特徴です。

防犯性の高い窓ガラスの種類

防犯性の高さを考慮して導入した窓ガラスが、実際はほとんど防犯性を発揮しないというケースはよくあります。
だからこそ、防犯性の高い窓ガラスの種類を把握しておく必要があるのです。

防犯ガラス

防犯ガラスという名称のガラスを選んでおけば間違いありません。
これは2枚のガラスの間に、特殊フィルムを挟んだタイプになります。

防犯ガラスは意外と簡単にヒビが入るものの、割るとなると時間がかかります。
すると空き巣は犯行が難しいと考え、そのまま退散することが多いのです。

CPマーク付きの防犯ガラスは特に防犯性能が高く、侵入までの時間稼ぎに効果的です。

ポリカーボネート板を挟んだ防犯ガラス

防犯ガラスの価格と防犯性は比例しており、高額なものほど窓ガラスの中間層が厚くなっています。
ポリカーボネート板を挟んだタイプは、防犯ガラスの中でも特に高額ですが、三角割りに加えてバールによる打ち破りにも強いです。

ポリカーボネート板は極めて強度が高く、窓ガラスを薄くしながら最高の強度を実現できるメリットがあります。

まとめ

マイナスドライバーでこじって窓ガラスを破る三角割りに注意しましょう。
大きな音をさせず、かつ短時間で割れるため、空き巣が多用する窓ガラスの破り方です。

三角割りを防ぐためには、防犯対策をして空き巣に諦めさせるのが得策でしょう。
防犯ガラスを入れて、割れにくくする対策も定番です。