自動車を動かすために欠かせないバッテリーは、数多くの種類があり、タイプもさまざまです。
そこでこの記事では、バッテリーの型式の解説や選び方などを紹介します。

車のバッテリーを選ぶ前に型式を押さえよう！

車のバッテリーを交換する際には、バッテリー本体や取扱説明書などに記載された「型式表記」を確認しましょう。
この型式表記は、性能やサイズ、端子の向きなどを数字とアルファベットの組み合わせて示したものです。

車の種類により表記が異なるので確認しておきましょう。

通常車(充電制御車)

通常車（充電制御車）の場合、同じ車種でも年式、グレードによってバッテリーが異なります。
バッテリーはエンジンルームに搭載されていることが多く、型式は「40B19L」のように記載されています。

40（左端の数字）……総合的性能を示しており、数字が大きいほど性能が高い
B19L（右側の数字とアルファベット）……サイズや端子の位置などを規格化して表記

アイドリングストップ車

アイドリングストップ車の場合、エンジンの始動・停止を頻繁に行うため、大容量のバッテリーが必要です。
通常車向けのバッテリーでは充電不足に陥りやすいため、アイドリングストップ機能を考慮して、適切なバッテリーを選択することが重要です。

通常車とおなじくバッテリーはエンジンルームに搭載されていることが多く、型式は「Mｰ42R」のように記載されています。

M（左端のアルファベット）……サイズや端子の位置などを規格化して表記
42（真ん中の数字）……総合的性能
R（右端のアルファベット）……マイナス端子の左右位置を示しており、RかLのいずれか

ハイブリッド車

ハイブリッド車は走行中だけでなく、システムの稼働や走行にも電力が必要です。
そのため、通常車とは異なり走行時に使用する「走行用」と電装品や車載システムを動かすための「補機用」の2つのバッテリーを搭載しています。

交換が必要になるのは補機用バッテリーで、型式は「S34B20R」のように記載されています。

S34（左側のアルファベットと数字）……総合的性能
B20R（右側のアルファベットと数字）……サイズや端子の位置などを規格化して表記

車のバッテリー上がりの選び方とは？

車のバッテリーは種類が多いため、同じ型式でも性能や使い勝手が異なります。
迷ったときのために、効果的なバッテリーの選び方を覚えておきましょう。

電気容量は大きいモデルおすすめ

車のバッテリーは、同じシリーズでも電気容量が異なる製品が用意されていることが多く、形式表記の数字が大きいほど電気容量も大きくなります。
電気容量を増やすことで、カーナビなどの電装品を増やせたり、バッテリー上がりを起こしにくくなったりなどのメリットがあります。

端子の向きが合っているか

車のバッテリーを選ぶ際、端子の向きが重要です。
車側のマイナス端子は常にボディに近くなるように設計されています。

これは、万が一事故でボディが損傷した場合、プラス端子がボディと接触し火災や爆発のリスクが高まるのを防ぐためです。
型式末尾のLRで判断できますが、表記がない場合は右向きのRです。

たまに、左右逆のままバッテリーを装着している場合もありますが、安全性を考慮して避けるようにしましょう。

専用バッテリーが必要な場合もある

大型トラックやバン、バスなどの大型貨物車両や配送車は、停車と発進・加速を一般の自動車の何倍も繰り返すため車のバッテリーに大きな負担がかかります。
そのため、専用のハイスペックなバッテリーが用意されています。

専用バッテリーが必要な場合は、純正品や標準装備品を選ぶと安心です。

車のバッテリーは交換するタイミングを見極めることが大切！

バッテリーの交換タイミングは一般的に2〜3年と言われますが、実際には車種や乗り方によって異なります。
標準車では2〜5年、アイドリングストップ車では2〜3年、ハイブリッド車では4〜5年が一般的です。

交換のサインとして、エンジン始動が困難になったり、ヘッドライトの明るさが不足したり、バッテリー液の変色などがあります。
バッテリーの寿命を延ばすためには、定期的なドライブや電力消費の少ない電球の使用、夏場は直射日光を避けて駐車するなどが効果的です。
適切なケアを行うことで、バッテリーの寿命を延ばすことができます。

まとめ

車のバッテリーは、愛車の性能や利便性に大きな影響を与えます。
快適なカーライフを楽しむためにも、購入時にはしっかりと検討し、最適なバッテリーを見つけてください。