車のバッテリーが弱っていると、エンジンから異音がしたり、電装品の動きが遅くなったりする場合があります。こうした症状を防ぐためにも、日頃からバッテリーの状態は定期的に確認しておきましょう。本記事では以下の内容を解説します。

・車のバッテリーが弱っている時の症状
・バッテリーの寿命や放置がNGの理由
・車のバッテリーを長持ちさせる方法

車のバッテリーが弱っている時の症状や寿命、弱っている状態を放置してはいけない理由を紹介します。また、車のバッテリーを長持ちさせるコツも解説しますので、合わせてご覧ください。

車のバッテリーが弱っている時にどのような症状を見せる？

車のバッテリーが弱ってくると、以下の症状が出る場合があります。放置するとバッテリー上がりに繋がりますので、見逃さないようにしましょう。

エンジン音に違和感がある

バッテリーが弱まると、エンジン始動時に異音が生じることがあります。特に下記のような異常が見られる時は注意しましょう。

・エンジン始動時の「キュルキュル」音が弱い・低い
・セルを回した時に「ジジジ…」と鈍い音がする
・「カチャカチャ・カチカチ」と音がしてエンジンがかからない

いずれもバッテリーが弱っている時に見られます。エンジン音がおかしいと感じたら、長時間ドライブするなどしてバッテリーを充電しましょう。

特に「ジジジ」または「カチカチ」という音は注意が必要です。バッテリー上がりの前兆ですので、速やかな対応が求められます。

ワイパーやウィンドウの動きが遅い

ワイパーやパワーウインドウの動作が遅くなることもあります。普段より窓の開閉に時間がかかる場合、バッテリーを点検したほうがよいでしょう。

車のワイパーなどは作動時にバッテリーの電力を消費します。そのため、電圧が弱まると動きが鈍くなり、やがて動作しなくなるので注意が必要です。

ヘッドライトが通常時より暗い

バッテリーが弱まると、ヘッドライトが普段より暗くなることがあります。特に走行中と停車中で明るさが違う時は、バッテリー上がりが起きかけていると考えてよいでしょう。

一方、ヘッドライトの光量変化は僅かで、ほとんど変わらないケースも多々見られます。注意深く観察しなければ、変化に気付かないことも珍しくありません。

ただ、ヘッドライトの光量変化はバッテリー上がりの前兆でもあります。普段と違うと感じたら、じっくり観察してみるのもよいでしょう。

鍵が開かなくなる

バッテリーが弱っている場合、スマートキーが反応しなくなるケースもあります。スマートキーの反応が鈍い・開かないなどの症状が出たら、一度電圧をチェックしてみましょう。

しかし、スマートキーの電池が切れた時にも同様の症状が現れます。車に異常が見られない場合は、スマートキーの電池交換も試してみましょう。

そもそも車のバッテリーはどれくらいで寿命がくる？

車のバッテリーの寿命は2〜4年ほどで、3年も経つとかなり劣化が進んでしまいます。もちろん使用環境によって異なりますが、長く使うほど弱まるので注意しましょう。

また、劣化が進むとバッテリー上がりのリスクも高まります。車のパフォーマンスを維持するためにも、3年程度経ったら交換を検討しましょう。

車のバッテリーを劣化させる原因とは？

車のバッテリーが劣化する主な原因は次のとおりです。

・短距離または短時間運転
・エアコンなど電装品の過度な使用
・長期間の放置

短距離・短時間運転が多い場合、車のバッテリーは電圧が弱まって劣化が進みます。普段の買い物で車を使う方も多いと思いますが、短距離・短時間運転は極力控えたほうがよいでしょう。

また、エアコンや電装品の過度な使用にも注意が必要です。バッテリーに負荷がかかるため、劣化が進んでしまうおそれがあります。

長期間エンジンをかけずに放置することも避けましょう。バッテリーは自然に放電されますので、一気にバッテリーの劣化が進むリスクがあります。

車のバッテリーが弱ることを放置するのは危険！

もし車のバッテリーが弱っている時は、なるべく早めに本体の充電または交換をおこないましょう。放置すると状態が悪化し、余計なトラブルが発生するおそれがあります。

弱まったバッテリーを放置するとどうなる？

弱まったバッテリーを放置した場合、バッテリー上がりが起こるリスクが高まります。放置した結果、外出先で突然エンジンがかからなくなるケースも決して珍しくありません。

また、ワイパーの動きが遅くなってしまうなど、電装品の使用にも少なからず影響します。電力が不足し、エアコンやカーオーディオの挙動がおかしくなる可能性も否定できません。

いずれにせよ、車のバッテリーが弱まっている状態を放置することは望ましいといえません。バッテリー上がりを回避するためにも、早めの対処をおすすめします。

車のバッテリーを長く利用するポイント

少しでも車のバッテリーを長持ちさせたい方は、定期的な運転を習慣にしましょう。また、定期点検や液の補充なども意識する必要があります。

定期的な運転

バッテリーを長持ちさせるために欠かせないのが定期的な運転です。車を運転する機会が少ない方も、1週間に1回程度の頻度で30分以上運転しましょう。

車のバッテリーは、エンジンをかけていない時でも少しずつ放電が進みます。次第に電圧が弱まっていきますので、定期的に運転して充電することが大切です。

定期的なバッテリーの点検

定期的なバッテリー点検も心がけましょう。特に重要なのは電圧で、既定値を下回っていないかチェックする必要があります。

バッテリーの電圧などはサーキットテスターで計測できます。カーショップで販売されていますので、購入しておくとよいでしょう。

また、ディーラーやガソリンスタンドで点検してもらう方法もあります。自分での点検に不安がある方は、定期的にディーラーなどで点検してもらいましょう。

気温差の影響を防ぐ

バッテリーを長持ちさせるためには、気温差による影響にも注意が必要です。夏や冬など、気温差が激しい季節は長時間運転を心がけたり、電装品の使用を控えめにしたりしましょう。

車のバッテリーは極端な温度変化に弱く、季節によっては性能が大幅に低下します。その分電圧も低下しやすいため、通常時よりもこまめな点検やメンテナンスが必要です。

バッテリー液を確認する

定期的な点検と合わせ、バッテリー液の確認も心がけましょう。もしバッテリー液が減っている場合、既定値よりも上まで補充する必要があります。

ただし、密閉型のMF（メンテナンスフリー）バッテリーは液を補充できません。液が既定値を下回っている時は本体ごと交換しましょう。

車のバッテリーが弱っている時のよくある質問

以下では、車のバッテリーの交換頻度や選び方、ブースターケーブルの使い方などを解説します。

ハンドルロックはバッテリー上がりが原因？

車のハンドルロックはバッテリーの状態に関わらず起こります。バッテリー上がりとは基本的に無関係なので注意しましょう。

ハンドルロックが起こる原因は、停車中のハンドルの誤操作です。鍵を抜いた後にハンドルに触ったり、誤って操作したりすると起こります。

バッテリーの交換頻度はどれくらい？

車のバッテリーは3年に1回程度のペースで交換しましょう。バッテリーの寿命は2〜4年ほどですが、使用環境によって大きく変動します。

ただ、劣化したバッテリーを使い続けることは好ましくありません。電圧が弱いなど、劣化症状が見られる時は3年未満でも交換しましょう。

バッテリーを交換する際にはどのように選ぶと良い？

車のバッテリーを選ぶ際は、以下のポイントを確認しておきましょう。

・製品の適合車種
・サイズ（高さや長さ）
・+-端子の位置
・性能ランク
・規格適合の有無（JISやSBAなど）

特に確認が必要なのは適合車種です。取り付けできないトラブルを防ぐためにもしっかり確認しておきましょう。

また、バッテリー本体のサイズや端子の位置、性能ランクも重要です。規格適合についてもチェックしておきましょう。

ブースターケーブルの正しいつなぎ方とは？

ブースターケーブルは、以下の順番で端子を接続する必要があります。

1.故障車のバッテリーにプラス端子（赤）を取り付ける
2.救援車にプラス端子を取り付ける
3.救援車にマイナス端子（黒）を取り付ける
4.故障車にマイナス端子を取り付ける

最初にプラス端子を取り付けた後、マイナス端子を取り付けることが重要です。順番を間違えると火花が出てしまい、車が故障する危険があります。

なお、ケーブルの取り外し方は上記と逆です。最初に故障車のマイナス端子から外し、最後に故障車のプラス端子を外しましょう。

弱ってるカーバッテリーは悪い症状が顕著に現れる！

車のバッテリーが弱っていると、電装品の動きが悪くなるなど普段と異なる症状が現れます。少しでも異常が見られたら、早めにバッテリーの充電・交換をおこないましょう。

日頃の習慣次第では、車のバッテリーを長持ちさせることが可能です。少しでも長持ちさせたい方は、定期的な運転や点検をおこないましょう。