シロアリは家の木材を食害する害虫としてよく知られていますが、その活動は主に地下に生息する働きアリや兵隊アリによるものです。しかし、シロアリには「羽アリ」と呼ばれる繁殖期の個体もおり、これらは飛行して新しい場所に巣を作りに行きます。飛来したシロアリが家に侵入すると、家の構造に深刻な被害を与える可能性があるため、飛来時期の対策が非常に重要です。この記事では、シロアリの飛来に対する対策方法について解説します。

1. シロアリの飛来の仕組み

シロアリの飛来は、主に春から夏にかけての繁殖期に行われます。この時期、羽アリ（シロアリの繁殖個体）は巣から飛び立ち、風に乗って遠くの場所に飛来します。飛来したシロアリは、特に湿気が多くて木材が豊富な場所に巣を作り、新しいコロニーを形成します。

シロアリが飛来する際、非常に多くの羽アリが一斉に飛び立つため、家に近づく可能性が高まります。シロアリが家に飛来すると、窓や換気口、隙間などから侵入することが多く、家の構造に被害を与えることになります。

2. シロアリ飛来の時期

シロアリの飛来時期は、地域によって多少異なりますが、一般的には以下の時期に多く発生します。

• 春から夏にかけて（4月から7月）
• その中でも特に梅雨時期や湿度の高い日がシロアリの飛来のピークとなります。

この時期になると、シロアリの飛来が活発になるため、飛来対策を早めに行うことが重要です。

3. シロアリ5つの飛来対策

シロアリの飛来による被害を未然に防ぐためには、以下のような対策を講じることが有効です。

3.1 窓や換気口の網戸を取り付ける

シロアリは窓や換気口などの隙間から侵入することが多いため、これらの場所にはしっかりと網戸を取り付けることが有効です。特に羽アリは飛行能力があるため、窓を開けて換気をする際には網戸を使うことで、飛来したシロアリを家に入れるリスクを減らすことができます。

• 網戸の設置：風通しの良い場所に網戸を設置し、羽アリが家の中に入らないようにします。
• 網戸の点検：網戸に破れや隙間がないか、定期的にチェックしておきましょう。

3.2 外壁や基礎の隙間を封じる

シロアリは小さな隙間からでも家に侵入するため、外壁や基礎部分に隙間がないか確認し、必要に応じて修復を行うことが大切です。特に家の基礎部分や壁の接合部分はシロアリが侵入しやすいため、注意深く点検し、隙間を塞ぐ対策をしましょう。

• 外壁の点検：クラックや隙間があれば、シーリング材を使って補修します。
• 基礎部分の封じ：基礎と壁の接続部分などに隙間がないかチェックし、シーリング材で封じます。

3.3 シロアリ忌避剤の使用

シロアリ忌避剤を外周や基礎部分に散布することで、シロアリの侵入を予防することができます。シロアリ忌避剤は化学的にシロアリを遠ざける働きがあり、飛来してきたシロアリが家に入るのを防ぐ効果があります。

• シロアリ忌避剤の散布：家の外周や基礎部分に忌避剤を定期的に散布して、シロアリの侵入を防ぎます。

3.4 屋外の環境を整える

シロアリは湿気の多い環境を好むため、庭や家の周りに湿気を溜めないようにすることも重要です。庭や外回りに水たまりや湿った場所があると、シロアリが集まりやすくなり、そのまま家に侵入することがあります。

• 排水の改善：庭の水はけが悪い場合は、排水を改善して湿気を防ぎます。
• 土壌の乾燥：湿った土壌や水たまりを避けるため、庭の管理を行います。

3.5 シロアリ駆除業者に依頼する

シロアリの飛来に対して確実な対策を講じるためには、専門のシロアリ駆除業者に依頼することが最も効果的です。業者はシロアリの飛来時期に合わせた予防措置を講じることができ、また必要に応じて駆除作業を行うことができます。

• 専門的な点検：プロによる定期的な点検を受けることで、シロアリの飛来を防ぎやすくなります。
• 駆除作業：万が一、シロアリが侵入してしまった場合、早期に駆除を行って被害を拡大させません。

4. まとめ

シロアリの飛来による家への侵入を防ぐためには、窓や換気口に網戸を設置したり、外壁や基礎部分の隙間を封じることが効果的です。また、シロアリ忌避剤の使用や庭の湿気対策、さらには専門業者による点検・駆除を行うことで、家を守ることができます。シロアリの飛来は春から夏にかけての時期にピークを迎えるため、早めに予防策を講じて、家の構造を守りましょう。