家屋や木材に深刻な被害を与えることで知られている、アメリカカンザイシロアリ。
この記事では、その生態や被害状況と合わせて、アメリカカンザイシロアリの駆除の可能性について探ります。

以下は記事のポイントです。

・そもそもアメリカカンザイシロアリとは？
・アメリカカンザイシロアリを早めに駆除しておきたい理由
・アメリカカンザイシロアリは駆除できるの？

アメリカカンザイシロアリの被害は気が付きにくいため、建物や木材を守るためにも、日常的な注意と定期的な点検が必要です。

この記事で、アメリカカンザイシロアリに対する正しい知識と対策を身につけ、いざというときに備えましょう。

そもそもアメリカカンザイシロアリとは？

アメリカカンザイシロアリは、シロアリの一種であり、その名前が示す通り、主にアメリカ合衆国を中心に分布しているシロアリの亜種です。
地下に複雑な巣を築き、その中で群れを形成するのが特徴で、他のシロアリと異なり、地中に巣を広げていきます。

木材や植物の繊維を好むため、建物や樹木への食害により多大な被害が報告されています。が、厄介なのは彼らの巣は発見が難しいことです。
被害が進行してから気付くことが多く、すでに手遅れのケースも少なくありません。

アメリカカンザイシロアリを早めに駆除しておきたい理由

アメリカカンザイシロアリを早めに駆除しておく理由は、その損害が深刻であるためです。

木材や建物への被害防止

アメリカカンザイシロアリは木材を食害し、建物の構造に被害を与えます。
早期の駆除によって、これらの損害を最小限に抑え、建物や木材製品を守ることが可能です。

修復が難しくなる前に対策

アメリカカンザイシロアリは群れで行動するため、放置すれば被害はあっというまに拡大し、最終的には修復が難しくなります。
早期の段階で駆除を行うことで、修復や補修の手間と費用削減にも繋げましょう。

建物の安全性確保

アメリカカンザイシロアリの被害が進行すると、建物の安全性が損なわれる可能性があります。柱や構造部分が弱くなることで、建物全体の安定性に影響を与えかねません。

他の地域への拡散予防

アメリカカンザイシロアリは移動力があり、被害が発生した場所から他の地域に広がる可能性があります。
早期の駆除によって、拡散を防ぎ、近隣地域や他の建物への影響を最小限に抑えることが可能です。

アメリカカンザイシロアリは駆除できるの？

アメリカカンザイシロアリの駆除方法については、まだ十分な効果が得られる手法が確立されていません。
現在、多くの業者が採用しているのは、「穿孔注入処理」と「ホウ酸塩処理」の2つの手法です。

穿孔注入処理

シロアリ被害を受けた木材に穴を開け、そこに薬剤を注入する手法です。
この処理には、日本しろあり対策協会が認定した「乾材シロアリ用駆除薬剤」が主に使用されます。

これは、安全基準をクリアした合成薬剤であり、アメリカカンザイシロアリにも効果があります。
業者によっては、ムース状の薬剤やホウ酸を使用することも少なくありません。

ホウ酸塩処理

ホウ酸を使用してアメリカカンザイシロアリの予防や駆除を行います。
ホウ酸は生物には安全でありながらも、シロアリに効果があるため、害虫駆除に使われることが多いです。

ホウ酸は揮発性がないため、一度施工すれば半永久的に効果が続くメリットがあります。
ただし、ホウ酸は水に弱いため、屋外での使用はできません。

また、効果を発揮させるためには、建物全体にホウ酸を染み込ませてください。
特に新築時の施工が最も効果的であり、これは近年の新築住宅のシロアリ対策として定番となっています。

まとめ

アメリカカンザイシロアリの駆除は十分に可能ですが、早期の対応が不可欠です。
生態や被害の内容を理解し、専門家の助言を仰ぎながら適切に素早く対策を行いましょう。