梅雨の時期になると、家の中で羽アリを見かけることがあります。
羽アリはシロアリの繁殖期に巣から飛び立つ成虫で、羽アリを見かけたということは、近くにシロアリの巣がある可能性が高いです。

シロアリは木材を食害する害虫で、被害が進行すると建物の倒壊など重大な被害につながる恐れがあります。

そこで本記事では、羽アリの生態からシロアリとの違いについて詳しく紹介します。

羽アリが出現する原因とは

羽アリが家の中に現れるのは、ただの偶然ではありません。
それには、羽アリの生態系内での役割が深く関わっています。

ここでは、羽アリの生態と家に現れる理由について解説します。

羽アリの生態とは

羽アリとは、一般的にアリの一種です。
成熟したアリが新たなコロニーを作るために群れをなして飛び立つ、繁殖期の成体を指します。

特定の季節、特に湿度が高く、暖かい日に大量に出現します。
羽アリのこの習性は、彼らが新たな土地に自らの遺伝子を広げるための自然なメカニズムです。

飛行することで、より広い範囲に散らばり、新しいコロニーを形成する機会を得るのです。

家に羽アリが現れる理由

羽アリが家に出現する主な理由は、家が羽アリにとって魅力的な環境と言われています。
家には、湿度が高く、木材や腐植土などがあるからです。

巣を作るのに適した素材が豊富な場所は、羽アリにとって理想的な場所となります。
家の中には、微細な隙間やひび割れがあり、羽アリが侵入するのに十分なスペースです。

一度家の中に入ると、彼らは水気のある場所や、すでにダメージを受けている木材を好んで巣作りの場所とします。

羽アリかシロアリかを見分ける方法

家の中で羽アリと思しき生き物を見かけた時、羽アリなのか、それとも木材を食い荒らすシロアリなのかを見分けることは非常に重要です。
この区別ができると、対応策を変えることができます。

ここでは、羽蟻かシロアリかを見分ける方法を紹介します。

外見の違い

まず最初に注目したいのは、外見上の違いです。
羽アリとシロアリでは、体の形状が異なります。

羽アリの体は、3つに分かれており、"くびれ"が存在します。
一方、シロアリの体はより均一で、くびれがほとんど見られません。

また、羽の特徴も見分けるポイントになります。
羽アリは前後の羽が異なる大きさで、前の羽がより大きいのに対し、シロアリの羽は前後でほぼ同じ大きさです。

生態の違い

次に、生態の違いに目を向けましょう。
羽アリは主に外で活動し、繁殖期になると群れをなして飛び立ちます。

この時期以外では、羽アリを目にすることはほとんどありません。
一方、シロアリは木材を食べる生物で、家の構造部分を侵食します。

彼らは羽を持つ時期がありますが、一般的には家の中の木材の中で生活し、そこから出てくることは少ないです。
さらに、羽アリとシロアリの生活環境にも違いがあります。

羽アリは湿った木材や土の中に巣を作ることがありますが、シロアリは特に木材の中、特に構造にダメージを与えうる場所で生活します。

羽アリが出現した時の正しい対処法

家に羽アリが現れた際には、慌てず冷静に対処することが大切です。
ここでは、羽アリが家に侵入する原因や、その発生を防ぐための具体的な対策などについて解説します。

羽アリの侵入経路を特定する

羽アリは、家の外壁のひび割れや、窓やドアの隙間などから侵入します。
これらの可能性のある入口を丁寧に調査し、隙間があればシーリング材で塞ぐなどのことが重要です。

羽アリの発生を防ぐための対策

羽アリの発生を防ぐためには、羽アリが好む環境をなくすことが鍵となります。
家の周りに腐った木材や枯れ枝がある場合、これらは羽アリの格好の巣材となり得るため、定期的に清掃しましょう。

また、排水システムの維持や、湿気を低減するための換気の改善も効果的です。

プロに依頼する場合の選び方と注意点

場合によっては、羽アリの侵入や発生を自力で防ぐことが難しい場合があります。
そんな時は、害虫駆除のプロフェッショナルに依頼することを検討しましょう。

選ぶ際には、その業者が持つ資格や経験、過去の顧客からの評判をチェックすることが重要です。
また、複数の業者から見積もりを取り、サービス内容と料金を比較することも大切です。

羽アリを見つけたら速やかに対処しよう！

自宅に羽アリが出現したら、速やかに対処する必要があります。
そのままにしてしまうと、巣を作り大量の羽アリが住み着くかもしれません。

また、シロアリとの見分けをつけておくことで、状況に応じた対策が可能です。