11月は多くの蜂が活動を終え、巣が空になっていることが増える時期です。気温が下がり、働き蜂や雄蜂が死に、女王蜂は冬眠に入ります。この時期に蜂の巣を見つけた場合、夏や秋に比べて安全に取り除けることが多いですが、巣によってはまだ蜂が残っている可能性もあるため、注意が必要です。この記事では、11月の蜂の巣の状況、駆除の必要性、冬に向けた対策について解説します。

11月の蜂の活動と巣の状態

働き蜂や雄蜂は死んでいることが多い

11月になると、気温の低下により多くの働き蜂や雄蜂が寿命を迎え、巣の中はほぼ空の状態になっていることが一般的です。蜂の活動は、気温が20度を下回ると大幅に減少し、15度以下になるとほとんどの蜂が動かなくなります。そのため、11月は蜂が人間に対して危険を及ぼす可能性が大幅に減少します。

女王蜂は冬眠に備える

11月は、次世代の女王蜂が新たな巣作りのために冬眠場所を探している時期です。女王蜂は一部の場所で冬眠し、春に新しい巣を作ります。これに伴い、古い巣は放棄されるため、多くの場合、11月の巣は再利用されません。

巣は空でも取り除いたほうが良い

スズメバチやアシナガバチなどが放棄した巣は、再利用されないことが多いですが、他の昆虫が巣を利用する場合があります。また、古い巣をそのまま放置しておくと、翌年の春に新たな女王蜂が近くに巣を作る可能性が高まるため、早めに取り除くことが望ましいです。

駆除の必要性の判断

11月に蜂の巣を見つけた際に駆除が必要かどうかは、巣の位置や状態によります。次の基準で判断すると良いでしょう。

駆除が必要なケース

• 巣が人の出入りが多い場所にある場合
  玄関や窓、ベランダなど、人が頻繁に利用する場所に巣が残っている場合は、仮に巣が空であっても、残しておくことで再び蜂が集まるリスクがあります。安全を確保するためにも、早めに撤去することをお勧めします。

• 巣に蜂がまだ残っている場合
  11月であっても、気温が高い日が続く地域や巣の場所によっては、蜂がまだ活動していることがあります。蜂の動きが確認できる場合、無理に駆除しようとせず、専門業者に依頼するのが安全です。

駆除しなくても良いケース

• 人が近づかない場所に巣がある場合
  巣が庭の隅や人がほとんど利用しない場所にある場合、無理に取り除かなくても問題ないことが多いです。放置しても、翌年の春には新しい女王蜂が別の場所に巣を作ることが一般的です。

• 巣が完全に空の場合
  巣が完全に放棄されていて蜂がいない場合、急いで取り除く必要はありません。12月以降になると、さらに蜂のリスクが減るため、年明けに取り除いても安全です。

自分で駆除を行う際の5つの注意点

11月は蜂の活動が少なくなるため、自分で蜂の巣を取り除くことが比較的安全に行えますが、注意が必要です。次の手順を守って作業を進めましょう。

1. 駆除を行うタイミング

11月でも、晴れた日中には気温が上がり、蜂が活動する可能性があります。最も安全に駆除を行うためには、夜間や早朝など、気温が低く蜂の動きが鈍くなる時間帯に作業を行いましょう。

2. 防護装備を着用する

蜂が残っている可能性を考慮して、防護服や長袖・長ズボン、手袋、帽子、ゴーグルなどを着用して、肌を完全に覆うことが重要です。11月でも、蜂に刺激を与えると攻撃される危険性があるため、安全を確保しましょう。

3. 駆除スプレーの使用

市販の蜂専用の駆除スプレーを使用し、巣がまだ空でない場合に備えます。巣の入り口や蜂が出入りする可能性のある場所にスプレーを噴射しておき、巣に残っている蜂を駆除します。

4. 巣の取り外し

蜂がいなくなったことを確認したら、棒やヘラなどを使って巣を取り外します。巣が高い場所にある場合は、脚立を使用し、安全に作業できるよう注意しましょう。

5. 巣があった場所を清掃する

巣を取り除いた後、蜂が再び巣を作らないように巣があった場所をしっかり清掃し、蜂忌避剤を使用することをお勧めします。また、巣があった場所に隙間やひび割れがある場合は、しっかり補修を行いましょう。

専門業者に依頼する場合

自分で駆除するのが難しい場合や、巣が大きい場合、または高所にある場合は、専門業者に依頼するのが最も安全です。11月は蜂の活動が減少しているため、駆除費用も比較的安くなることが多いです。

専門業者に依頼するメリット

• 安全に駆除ができる: プロの業者は専用の装備を持ち、確実に蜂を駆除できるため、蜂に刺されるリスクを回避できます。
• 再発防止策を施してくれる: 巣を取り除くだけでなく、蜂が再び巣を作らないための対策もしてくれるため、安心です。

11月の蜂の巣に対する予防策

11月は蜂の活動が落ち着き始める時期ですが、翌年の春に向けた予防策を講じることも重要です。以下の対策を行っておくと、春先に新しい巣が作られるリスクを減らせます。

• 巣ができやすい場所を点検する: 軒下や換気口、屋根裏など、蜂が巣を作りやすい場所に隙間やひび割れがないか点検し、必要に応じて補修を行います。
• 蜂忌避剤を使用する: 市販の蜂忌避剤を使用し、蜂が寄り付きやすい場所に散布しておくと、春先に蜂が新しい巣を作るのを防ぐことができます。

まとめ

11月は、蜂の活動がほぼ終わり、巣が空になっていることが多い時期です。この時期に巣を見つけた場合は、自分で安全に取り除けることもありますが、まだ蜂が残っている可能性も考慮し、無理をせず専門業者に依頼するのも一つの手です。冬に向けて早めに巣を取り除き、翌年に向けた予防策を講じて、安全で快適な環境を保ちましょう。