春から秋にかけて、活発化するハチ。
ハチの巣を見つけたら、すぐに駆除しなければ、刺されるなどの危険性があります。

しかし、ハチの巣は時期によって状態が異なるため、時期に合わせた適切な駆除方法が必要です。
そこで本記事では、ハチの巣の駆除時期と予防策について詳しく解説します。

そもそも蜂が活動する時期とは

春先にブンブンと飛んでいる姿が印象的な蜂は、実は春だけでなく、暖かい季節は常に活動を続けます。
4月～10月、春・夏・秋はすべて蜂の活動期間です。

何年も生きる虫ではなく、基本的に一年の中で生きて死んでいきますが、よく知られるようにすべての蜂の王様である「女王蜂」だけは巣の中で過ごして越冬します。
そうでない種類もいますが、蜂は卵を残して越冬するので、暖かい季節がくれば再び発生するのです。

では蜂が春夏秋冬どのような活動をするのか、人々の生活に身近な「アシナガバチ」を例にとって見てみましょう。

アシナガバチの四季

◾️春
冬眠から覚めた女王蜂が卵を産む

◾️夏
働き蜂が活動し、餌をとってくる

◾️秋
オスの蜂が交配し、新しい女王蜂が誕生する

◾️冬
女王蜂が越冬する

アシナガバチは攻撃的な蜂として、駆除の対象となりやすい種です。
実は元の性質としてはおとなしい蜂ですが、夏だけは種の保存の仕事のために活動が活発になり、攻撃的になります。

民家での駆除の相談が寄せられるのも、夏がもっとも多いようです。

蜂の巣が作られやすい時期とは？

蜂たちが巣を作るのは春から初夏にかけての一時期です。
特にもっとも活動が盛んなのは春の暖かい日中で、女王蜂の指令に従って働き蜂たちが餌をとって巣を懸命に作っていきます。

この頃蜂の巣があちこちに増えていき、悩まされる方が多いようです。
スズメバチのように攻撃的で致死的な毒を持つ種でなければ、春はまるで蜂の風物詩であるかのように問題にしない見方もあるでしょう。

しかし巣を多数作らせ、後に日常生活に虫害をもたらせないためには、本当はこの時期から対処しなければなりません。

蜂の巣が作らせないためには予防も大切！

できてしまった蜂の巣を完全駆除するのは、素人の手では簡単ではありません。
冬になれば完全に姿を消すからと安心して放置してしまうと、また次の春に被害に遭う危険もあります。

少数であれば蜂は個体にそのつど殺虫剤を吹くことで、巣作りを阻止することもできます。
しかしそれも手間がかかることで、もちろんその際に刺される危険もあるでしょう。

どんな時期にどれほどのスピードで巣を作っていくか、そして蜂の種類を知り、巣作りを予防することが一番です。
では、どのような方法で蜂の巣作りを予防すればいいのでしょうか？

予防スプレーを吹き付ける

蜂の殺虫剤と共に、蜂の巣作りを予防するスプレーが販売されています。
ホームセンターを見にいけば、蜂が嫌う化学成分を混ぜた製品など、いくつか種類が見られるでしょう。

巣の拠点となるポイントに網をかける

蜂の巣作りを物理的に阻止する方法として、巣の拠点となりがちな場所に網をかける方法があります。
蜂が好むベランダの壁や通気口に網をかけ、その上で予防スプレーを吹きかけておけば万全の予防策となります。

木酸液を使う

予防スプレーと同様の方法で、木酸液を使うのもまた有効です。
木酸液は蜂が極端に嫌がる成分で、むかしから使われてきました。

木材を乾留した際に生じる乾留液の上澄みである木酸液は、天然の成分で基本的に無害でありながら、蜂はこれを忌避します。

木酸酢のよいところは、子どもやペットに対して影響が少ないところです。
子どもやペットが特定の化学成分に反応しやすいならば、木酸液を使うといいでしょう。さらにこの液体はその他の害虫も嫌うことから、虫害全般に効果的ともいえます。

蜂の巣が作られやすい時期を把握してあらかじめ予防しよう！

蜂の巣作りを対策するには、予防がすべてです。
すでに作った巣に殺虫剤を吹くと攻撃してくることもあるので注意しましょう。

特に蜂が攻撃的となる夏は、近づくだけでも危険です。
春から自分の手で予防するか、処分が追いつかない場合はプロの駆除業者に相談しましょう。