ハキリバチはめずらしい特性を持ったハチです。
人間に大きな被害を与える種ではありませんが、鉢やプランターの植物が狙われるケースがあるため、必要に応じて駆除してください。

ここでは、ハキリバチの特徴や被害例、駆除の方法などについて説明していきます。

実はキケン！ハキリバチの生態・特徴

ミツバチのような見た目をしており、たびたび間違えられるハチです。
ハキリバチ類は日本国内だけで50種類ほど確認されています。

ハキリバチと言われる理由は、葉を切って巣作りの材料とするために持ち帰るからです。
イモムシが葉を食べると不規則な形状の穴が開きますが、ハキリバチの場合は綺麗な円形状の穴が開きます。

発生時期は6～9月頃で、特に夏真っ盛りの7～8月は活発が活動です。

巣作りをする場所

竹や木の穴などを探し、そこに切り取った葉を埋めていきます。
葉以外では樹脂も巣作りの材料になります。

直径1cmほどの隙間があるところは、巣を作られる可能性があるので注意が必要です。
発生する場所は野山だけでなく、住宅街でもよく見られています。

単独で行動する

ハキリバチはミツバチやスズメバチなどと違って、大型の巣を作ることはしません。
単独で行動するハチのため、人間にとって日常の脅威となることはないでしょう。

ただし、刺されると相当な痛みを伴うと言われているため、こちらから攻撃するのは避けたほうが無難です。

ハキリバチがもたらす被害例とは？

ハキリバチは危険性が低いハチですが、人を刺さないわけではありません。
また観葉植物に穴を開ける被害が数多く確認されています。

ハキリバチは人を刺す

人を刺すハチの代表格といえば、スズメバチやアシナガバチ、ミツバチです。
ハキリバチに関しては性格がおとなしく、人を刺すことは非常にまれですが、こちらから攻撃したり肌が触れたりすると刺される可能性があります。

ただし刺すのはメスだけで、オスは針がないため刺すことはありません。

観葉植物も被害を受ける

屋外に置いてある観葉植物が狙われるケースもあります。
放置しておくと穴が増えていき、次第に見栄えが悪くなるのでやっかいです。

ハキリバチは基本的に単独行動をしますが、集団営巣するケースもあり、その場合は巣の付近にある植物が集中的に狙われます。

屋外で昼寝をするときは要注意

非常にまれですが、屋外で昼寝をしているときにハキリバチから狙われる事例が確認されています。
耳の穴や鼻の穴などに入られたという話もあるほどです。

また窓を開けていると、室内に侵入される可能性があります。
家の付近の植物が丸く切り取られているのを確認したら、窓を開けたまま寝ないようにしましょう。

ハキリバチを撃退する効果的な対策

撃退する最も効果的な方法は殺虫剤の噴射です。
室内への侵入を防ぐなら、ミント系の芳香剤やアロマが役立ちます。

これらの方法で対応できない場合は、専門業者への依頼を考えましょう。

ハキリバチには殺虫剤が効果的

ハキリバチは動きが速いので、叩き落とすのは難しいです。
観葉植物が被害に遭った場合などは、近くに巣がないか探してみて、巣を見つけたら殺虫剤をスプレーして退治します。

退治したら再び別のハキリバチに巣を作らせないために、巣をゴミ袋に入れて処分しましょう。

ミント系の芳香剤やアロマでハチを遠ざける

人間にとって芳香であるミントも、ハキリバチにとっては嫌なニオイです。
ミントは防虫成分として活用されることもあるので、室内に入れないためにはミント系の芳香剤やアロマを使用しましょう。

換気のためにやむを得なく窓を開けるときなどは、窓の近くにスプレーしておくと効果的です。

ハチ駆除の専門業者に相談してみる

一般的にハチ駆除の対象になるのはスズメバチやアシナガバチ、ミツバチです。
ハキリバチは対象外とする業者が多いですが、一部に対応してくれる業者があるため、お問い合わせしてみる価値はあります。

ハキリバチの駆除では、個体を撃退することよりも、巣自体を見つけることのほうが難易度は高いです。

まとめ

ハキリバチはおとなしく、人を刺すことは滅多にありませんが、怒らせると激しく攻撃してくる場合があります。
そのため、巣を見つけても手で触れることはせず、殺虫剤を吹きかけて退治しましょう。

また室内に侵入されるようなら、ミントで忌避させるのも手です。