夏の訪れとともに、活発になる害虫の一つが「ドロバチ」です。
公園や庭で作業をしている時に、知らない間に刺されてしまった経験はありませんか？

本記事では、ドロバチに刺された時の対処法と巣を作りやすい場所について詳しく解説します。

ドロバチに刺された時はどうすれば良い？

日本全国に生息するドロバチは、民家の近くに巣を作りやすいことから、害虫として扱われることもあります。
実は攻撃性が低く、大した毒も持たないハチではあるのですが、当然毎日生活する住環境の中にハチが住んでいていい気持ちがするものではありません。

ドロバチは温厚な性格で滅多に自分から人を刺すことはないハチです。
しかし巣作りと繁殖のために血気盛んな夏や、人が誤って中途半端な方法で駆除しようと攻撃すると、飛びかかってくることがあります。

もし刺されてしまったときには、どうすればいいのでしょうか？

刺されたら棘を抜いて冷やす

ドロバチに刺されても、パニックに陥ることはありません。
このハチの毒はそこまで強いものではなく、せいぜい自分のエサとなる蛾の幼虫などを動けなくする程度のもので、人間に対しては大きな脅威をもたらしません。

刺されたら落ち着いてハチから離れ、患部に刺さった棘を抜いてください。
その後患部を水で流し、痛みがあるようならば冷やせば、それで治療完了です。

刺される瞬間は痛いので驚くかもしれませんが、大きな危害はないので安心してください。

ドロバチの巣はどのような特徴がある？

黒黄色の体を持ち、姿はアシナガバチにも似ているために恐れられるドロバチですが、実は巣の形や生態はまったく違います。
もっとも特徴的なのは巣の形態です。

泥で作られたドロバチの巣

ドロバチの巣は泥で作られています。
ドロバチはまず水分を口に含んで、土を濡らして泥にして持ってきて、それを積み重ねて巣にしていきます。

そこに卵を産卵したり、孵化した仔バチが食べるための餌を埋めていくのです。
巣の作り方やそういった小さな工夫には、愛らしささえ感じられます。

そんなドロバチの巣が作りやすい条件となるのは、やはり泥が確保しやすいことと、小さな昆虫の餌が耐えず近くにある環境です。
またドロバチは竹を好み、竹やぶの近くに住み着く習性もあります。

家屋の中に巣を作る場合には、竹材を使ったところに巣を作りやすいのでよく見ておきましょう。
種によって違いはありますが、ドロバチの巣は灰色っぽく、必ずしも天井の隅などで泣く床の上や岩陰にもできます。

春先にハチがぶんぶん飛んでいるなと思ったら、ドロバチの巣かもしれません。
アシナガバチと似ていて判断が難しいため、困ったときには駆除業者に依頼しましょう。

未然に避ける！ドロバチが巣を作りやすい場所とは

ドロバチは近くに水分があり、木があり、さらに餌となる蛾などの幼虫が多い場所に好んで巣を作ります。
種の命題である繁殖のための性質なので、このような条件を強く望んで住み着く場所を探します。

ドロバチは木材の中でも特に竹を好みます。
特に古くなった竹は腐食していて齧りやすく、巣の造作を整えていくのに適していることから、長く使われて劣化した家屋の竹材も大好きなようです。

ドロバチが住み着かないように、ドロバチが寄り付かない環境作りを行いましょう。

簡単にできるドロバチ対策

まずは忌避材の散布からです。

ハチは木酸液を嫌がります。
ドロバチもその例外ではないので、気になる場所には木酸液を撒いておきましょう。

その他ペットのいない家庭であれば、ケミカル系の忌避材を撒くのが効果的です。

個人でできるドロバチ対策といえば、その他はドロバチの住みやすい環境を破壊していくことです。
自宅の庭に竹があるのならば、その他の虫を寄せ付けないためにも伐採してしまったほうがいいかもしれません。

木材が腐食した場所にはハチやシロアリもよってきやすいので、注意しましょう。
害虫の住処となりかねない家屋の傷んだ部位は、どこかのタイミングでリフォームを考えた方がよいかもしれません。

まとめ

ドロバチに刺されても毒性が低いので、おちついて行動することが重要です。
刺された患部を冷やして、棘を抜くようにしましょう。

また、ドロバチの被害を起こさないためには、あらかじめドロバチの巣を駆除することがおすすめします。