小さいゴキブリのような虫を見つけたら要注意です。
これらの多くは不快害虫であると同時に、人間に実害を及ぼすケースがあるからです。

そこで発見次第、速やかに駆除を始めてください。
ここでは、小さなゴキブリみたいな虫の正体、また人間への実害と駆除方法などについて説明していきます。

小さなゴキブリにはどのような特徴がある？

ゴキブリは幼齢の段階で、すでに成虫の特徴を備えています。
ゴキブリのような小さな虫を見かけた場合、それはゴキブリの幼虫である可能性が高いです。

例えば、チャバネゴキブリの幼虫は体長が3mmほどしかありませんが、見た目はゴキブリそのものです。
これは、クロゴキブリやヤマトゴキブリ、ワモンゴキブリなどにも共通しています。

チャバネゴキブリの可能性がある

日本全国に生息するチャバネゴキブリは小型で、成虫ですら1～1.5cm程度しかありません。
これを他の虫に例えると、ダンゴムシと同じくらいのサイズです。

これが大型種のワモンゴキブリですと、体長は大きい個体で5cmにも達します。
このような大きいゴキブリを見慣れている方ですと、チャバネゴキブリを見たときに小さいゴキブリ、またはゴキブリに似た虫と認識してしまうことがあります。

ゴキブリ繁殖の前触れだと認識する

室内で小さいゴキブリを見かけたら、卵鞘から孵化した幼虫かもしれません。
卵鞘は複数の卵が入っている容器のようなもので、1～2か月近くかけて孵化します。

一度に20匹程度が孵化するため、1匹でも幼虫を見かけたら、ほかに数多くの幼虫がいると考えてください。

小さなゴキブリ以外で考えられる害虫例

小さな虫ほど判別が難しく、また見間違いも増えてきます。
そこでゴキブリかどうか見極めるポイントとして、動く速さ、触角の長さなどに着目しましょう。

シバンムシ

体長は2～3mmと小さいため、ゴキブリの幼虫と間違われるケースが多いです。
見分け方としては、ゴキブリより触角が短く、動きが鈍いことです。

シバンムシは乾燥した食品を好み、小麦粉やビスケット、パンなどに被害を与えます。
食材にシバンムシが混入していることに気付かず、そのまま調理してしまう事例も確認されています。

また、シバンムシにはアリガタバチという寄生蜂が寄生することがあり、この蜂は人を刺すので注意が必要です。
痛みはそれほど強くありませんが、まれにアナフィラキシーショックを引き起こすケースがあります。

トコジラミ

トコジラミもゴキブリと間違われやすい虫ですが、横長で丸みを帯びているので判別は比較的容易です。
また触角が短く、ゴキブリほど見た目の不快感がないのが特徴です。

発生する場所は布団やベッドなどの寝具に多いですが、椅子やソファーでも見られます。
トコジラミは人を刺して吸血し、腫れ・かゆみを発生させるやっかいな害虫です。

小さなゴキブリみたいな虫を駆除する方法

正体がゴキブリであれば、ゴキブリ用のスプレー型殺虫剤を使用しましょう。
また、ゴキブリ以外の小さな虫に対しても、殺虫スプレーやくん煙剤が効果を発揮することが多いです。

スプレー型殺虫剤を吹きかける

個体に対して直接薬剤を噴射するため、非常に高い効果を期待できます。
ここでポイントとなるのは、十分な量を噴射することです。

ゴキブリが半死の状態のままだとやがて復活し、その個体は殺虫剤に対する耐性を身につけます。
すると次第に殺虫剤が効かなくなってくるので、駆除は一度で成功させることが大切です。

殺虫剤は様々な虫に効果を発揮するため、ゴキブリに似ている小さい虫も駆除できる場合があります。

シバンムシの駆除方法

ゴキブリ駆除と同じように、殺虫スプレーやくん煙剤が役立ちます。
その上で、防虫剤や忌避剤で寄せつけないようにし、また食品の管理を徹底してください。

例えば、小麦粉の袋に隙間があると侵入してくるので、密閉容器に移し替えるのがおすすめです。

トコジラミの駆除方法

殺虫スプレーやくん煙剤を使用するのが基本ですが、注意点もあります。
ピレスロイド系殺虫剤はゴキブリに極めて高い効果を発揮する一方で、トコジラミにはあまり効きません。

トコジラミに有効な成分は、プロポクスルやメトキサジアゾンなどです。
発生を予防するためには、防虫剤や忌避剤などが効果的です。

まとめ

小さいゴキブリの正体は、ゴキブリの幼虫かもしれません。
それ以外ですと、シバンムシやトコジラミの可能性があります。

これらはすべて害虫のため、殺虫スプレーやくん煙剤などで駆除してください。
駆除できない場合は、殺虫成分との相性に問題があると考えられるため、異なる主成分を含む殺虫剤を使用しましょう。