ゴキブリ退治の応急対策の洗剤駆除なら、それ以外の道具を用意する必要はありません。
その一方で、ゴキブリ駆除の専用グッズではないため、駆除にあたっていくつかの注意点があります。

この記事では、洗剤がゴキブリに与える影響、また洗剤駆除の注意点と他の駆除方法について解説しています。

洗剤でゴキブリ駆除は可能？正しい使い方も

身近なアイテムでゴキブリを駆除するなら洗剤が効果的です。
ゴキブリ専用の殺虫剤がないときに試してみる価値があります。

なぜ洗剤で駆除できるのか

ゴキブリは顔にある口から呼吸すると思われがちですが、実は気門と呼ばれる腹部側面にある器官で呼吸しています。
ゴキブリに洗剤をかけると、この気門が塞がれるため窒息死するのです。

ここでポイントとなるのは、気門を完全に塞ぐだけの量をかけることです。
少量だと気門にまで洗剤が行き届かず、まったく効果を得られないケースがあります。

洗剤の成分そのものは、ゴキブリにほとんど影響を与えないのです。
洗剤の毒性ではなく、粘着性成分の働きで窒息させて撃退するのです。

しかし、洗剤なら何でもよいわけではありません
必ず界面活性剤が配合された洗剤を使用してください。

ゴキブリは表面がテカテカしており、これは油分を帯びているためです。
この油分は水をブロックするので、水と油を混合させる性質のある界面活性剤が必要になるのです。

それにより水分を気門に留まらせて、ゴキブリが空気を取り込めないようにできます。

ゴキブリ駆除を洗剤でおこなう際の注意点

正しい方法で駆除作業をしなければ、病原菌を拡散させて周囲を汚染させる原因となります。
病原菌は身体の小さな赤ちゃんやペットなどに、より強い悪影響を与えるため注意が必要です。

浸透作用によって病原菌が漏出する

界面活性剤入りの洗剤は効果てきめんですが、一方で注意点もあります。
他の駆除方法と比べて、人間と病原菌の接触リスクを増やしてしまうことです。

界面活性剤には優れた浸透作用があり、ゴキブリの表面にある油分を破壊します。
その一方で、ゴキブリの体内に存在する成分を漏出させるデメリットがあるのです。

ゴキブリは病原菌の温床と言われるほど、体内に菌を有しています。
そのため洗剤で駆除したあとは、ゴキブリのいた場所を消毒してください。

駆除したゴキブリは早めに処分を

ゴキブリを長時間そのままにしておくと、より大量の病原菌を漏出させる原因になります。
そこで、動かなくなったゴキブリは、速やかにビニール袋に入れましょう。

このとき素手でゴキブリを持つと、皮膚に病原菌が付着してしまうので、割りばしやガムテープなどを活用してください。

洗剤以外でゴキブリ駆除をおこなう方法

洗剤で駆除する方法は気軽に試せる反面、相応のデメリットがあります。
そのため、できるだけ洗剤以外の駆除方法を検討してください。

殺虫スプレーを使用するのが基本

すぐ近くにゴキブリがいた場合は、殺虫スプレーを吹きかけましょう。
特にゴキブリ専用のスプレーは効果抜群で、暴れる間も与えずに撃退できます。

界面活性剤と違って、病原菌を漏出させる心配もありません。

ベイト剤で駆除する

スプレーを使用する方法だと、第一にゴキブリを見つける必要があります。
そこで、ゴキブリをどうしても見たくないという方は、ベイト剤での駆除を検討してください。

これは毒エサのことで、ゴキブリが高密度で集中するコロニー全体に働きかけるため、ゴキブリの個体を減らしたいときに役立ちます。

くん煙剤で部屋のゴキブリを一掃

部屋にいるすべてのゴキブリを退治するなら、くん煙剤がおすすめです。
部屋の隅々まで薬剤が行き届き、一斉駆除できます。

くん煙剤はゴキブリだけでなく、ダニやノミ、トコジラミも同時に駆除できるタイプもあります。
その一方で欠点もあり、それは寝具や飲食物、ペットなどに薬剤が付着してしまうことです。

そのため、薬剤がかからないように処置し、ペットは別の部屋に移動させるなどの対策が必要です。

まとめ

界面活性剤入りの洗剤を使えばゴキブリを駆除できますが、病原菌の拡散を加速させる問題があります。
そのため、洗剤による駆除はあくまで応急措置と考え、本格的に駆除するときは専用グッズを使用してください。

安全に駆除するなら、殺虫スプレーやベイト剤がおすすめです。