ネズミ駆除において、殺虫剤や罠に頼らない方法として注目されているのが「超音波」を利用した駆除装置です。超音波はネズミが不快に感じる音波を発生させ、侵入を防ぐことが期待できます。しかし、効果を最大化するためには正しい使い方が重要です。この記事では、超音波装置によるネズミ駆除の仕組み、選び方、効果的な使用方法を詳しく解説します。

超音波によるネズミ駆除の仕組み

ネズミが嫌がる音波とは

• 高周波音（超音波）
  人間には聞こえない20kHz以上の音波を発生させます。ネズミの聴覚に刺激を与え、不快感を覚えさせることで、居住空間から遠ざける効果があります。

• 周波数の変動
  一部の装置は周波数をランダムに変化させることで、ネズミが音に慣れないよう工夫されています。

超音波駆除の特長

• 非殺傷：ネズミを物理的に傷つけることなく追い払う。
• 環境に優しい：毒エサや殺虫剤を使用しないため、衛生的。
• 安全性：ペットや子どもがいる家庭でも安心して利用可能（一部のペットには影響がある場合があるため、取扱説明書を確認してください）。

超音波装置の種類

1. 固定周波数型

一定の周波数で音波を発生させるシンプルなタイプ。価格が安価で、手軽に導入できますが、ネズミが慣れてしまうリスクがあります。

2. 可変周波数型

周波数をランダムに変化させるタイプ。ネズミが慣れにくく、持続的な効果が期待できます。

3. 電磁波併用型

超音波に加えて電磁波を発生させるタイプ。壁の中や天井裏など、超音波が届きにくい場所にも影響を与えることが可能です。

超音波駆除装置の効果的な4つの使い方

1. 設置場所の選び方

• ネズミの通り道に設置
  壁際や家具の隙間、フンや足跡が見られる場所を重点的に選びましょう。
• 遮るものがない位置に置く
  超音波は直進性が高いため、障害物があると効果が低下します。開放的な場所に設置するのが理想的です。

2. 台数を増やす

1台の装置ではカバーできる範囲が限られるため、複数台を使用して効果を広げると良いでしょう。

3. 周波数の変更を活用

可変周波数型を選び、一定期間ごとに音波を変化させることで、ネズミの慣れを防ぎます。

4. 長時間使用する

一時的な使用では効果が十分に発揮されません。特に侵入防止目的の場合は、常時使用することが推奨されます。

注意点と限界

1. 音波が届かない場所がある

壁や家具の裏、天井裏など、音波が届かない場所にネズミが隠れると効果が薄れる可能性があります。この場合、他の駆除方法と併用するのがおすすめです。

2. ネズミの数が多い場合は不十分

超音波装置は追い払いには有効ですが、大量発生したネズミを駆除するには限界があります。

3. ネズミが慣れる可能性

固定周波数型では、長期間使用するとネズミが音波に慣れてしまう場合があります。

4. ペットへの影響

一部のペット（ハムスター、モルモットなど）はネズミと同様に高周波音を聞くことができ、不快感を感じることがあります。設置場所に注意しましょう。

超音波装置の選び方

1. 効果範囲を確認

設置する部屋の広さに合った製品を選びます。一般的には10〜100平方メートル程度がカバー範囲となっています。

2. 可変周波数を優先

ネズミが慣れるリスクを抑えるため、周波数を変化させる機能を持つ製品がおすすめです。

3. 電源タイプを選ぶ

• コンセント式：持続使用に適しています。
• 電池式：コンセントがない場所でも使えるため、天井裏や収納スペースに便利です。

超音波駆除が向いているケース

• ネズミの被害が軽微で、早期対応が可能な場合。
• 他の駆除方法と併用して効果を高めたい場合。
• 毒エサや罠を使いたくない場合。

超音波装置を使っても効果が薄い場合

• ネズミの数が多い場合や、天井裏や壁の中に巣がある場合は、専門業者への依頼を検討してください。
• 超音波装置だけでなく、粘着シートや毒エサなどを併用することで、効果が向上します。

まとめ

超音波駆除装置は、ネズミを非殺傷で追い払う効果的な方法の一つです。正しい設置方法や周波数の変更を取り入れることで、持続的な効果が期待できます。ただし、音波が届かない場所やネズミの数が多い場合には限界があるため、必要に応じて他の方法と組み合わせることが重要です。超音波を上手に活用して、快適な住環境を取り戻しましょう。