ネズミが大量発生した場合、被害が拡大しやすく、健康リスクや衛生問題が深刻化します。大量発生への対策は、個別の駆除では不十分であり、効果的な駆除計画と再発防止策を徹底することが重要です。

本記事では、ネズミを大量に駆除する際の具体的な手順、使用する方法、注意点について詳しく解説します。

ネズミ大量発生の原因

1. 繁殖力の高さ

   • ネズミは繁殖力が非常に高く、短期間で数十匹以上に増えることがあります。
   • 1匹のメスが年間数十匹の子を産む可能性があります。

2. 食料や水の豊富さ

   • 食べ物や水が手に入りやすい環境では、ネズミが居ついてしまいます。

3. 隠れ場所の多さ

   • 物が散乱した場所や、建物内の隙間はネズミの巣作りに最適です。

ネズミ大量駆除の手順

1. 被害状況の調査

まずは、ネズミの巣や通り道、被害箇所を把握します。

• 糞や尿：ネズミの通り道や活動範囲を特定。
• 巣材：巣が見つかった場合は、その場所を中心に対策を行います。
• 足跡やかじり跡：粉を撒いて足跡を追跡する方法も効果的。

2. 駆除計画の立案

大量駆除には、複数の方法を組み合わせることが効果的です。

主な方法

• 捕獲トラップ（粘着シート、箱型捕獲器）
  多数設置することで、一度に複数匹を捕まえられます。

• 毒餌
  ネズミが好む食べ物に殺鼠剤を混ぜて駆除します。

• 燻煙剤
  隠れ場所や巣の中に使用し、一気にネズミを追い出します。

• 忌避剤
  追い出し用としてネズミの嫌うハッカ油や忌避スプレーを使用。

3. 駆除作業の実施

物理的な捕獲

1. 粘着シートを大量配置

   • ネズミの通り道や巣の近くに多数配置します。
   • 警戒心が強いネズミには目立たないように仕掛けます。

2. 餌を使った罠を設置

   • ピーナッツバターやチョコレートなど、香りの強い餌を使用します。
   • トラップはネズミの種類や行動パターンに応じて選ぶ。

化学的な駆除

1. 毒餌を使用

   • 毒餌は巣に近い場所やネズミの活動範囲に設置します。
   • 毒餌が効くまでには数日かかるため、続けて観察が必要です。

2. 燻煙剤で一斉駆除

   • 密閉空間で燻煙剤を使用し、巣や隠れ場所にいるネズミを駆除します。
   • 使用前に安全確認を行い、食器や食品をカバーします。

4. 清掃と消毒

駆除後は、糞尿や巣材の除去、清掃を行います。

• 巣材や糞尿を除去：消毒液を使用し、糞や巣材を安全に廃棄します。
• 防疫処理：ハンタウイルスなどの病原菌を防ぐため、必ず手袋とマスクを着用します。

5. 再発防止策

1. 侵入経路の封鎖

   • ネズミが侵入可能な5mm以上の隙間を金網やパテで塞ぎます。

2. 環境整備

   • 家庭内や周辺を整理整頓し、ネズミが隠れる場所を減らします。

3. 餌や水の管理

   • 食品は密閉容器で保管し、生ゴミはフタ付きのゴミ箱に捨てます。

ネズミ大量駆除での注意点

1. 毒餌使用時の安全性

• 子どもやペットがいる場合、毒餌の設置場所に十分注意してください。
• 毒餌で駆除したネズミの死骸が原因で異臭が発生する場合があります。

2. 駆除後の清掃

• ネズミの糞や巣材には病原菌が含まれることがあるため、清掃時は必ず防護具を使用してください。

3. 警戒心への対応

• ネズミは非常に警戒心が強いため、トラップの位置や餌の種類を変更しながら効果を高めます。

専門業者への依頼を検討

自力での大量駆除が難しい場合は、専門業者に依頼するのが確実です。

業者が行う主な作業

• 現地調査と原因の特定。
• 効果的な駆除計画の提案。
• プロ用の薬剤や装置による駆除。
• 再発防止策の施工（隙間封鎖、環境整備）。

費用の目安

• 調査費用：無料～5,000円
• 駆除作業：50,000円～150,000円（被害規模による）
• 再発防止工事：50,000円～200,000円

まとめ

ネズミの大量駆除には、状況を的確に把握し、粘着シート、毒餌、燻煙剤などを組み合わせて駆除することが効果的です。その後、侵入経路の封鎖や環境整備を徹底することで再発を防ぎます。被害が広範囲に及ぶ場合や、自力での駆除が難しい場合は、専門業者の力を借りて安全かつ確実に対策を進めましょう。