賃貸物件でネズミが発生すると、健康被害や衛生面の問題が懸念されます。賃貸物件では、住人と大家または管理会社のどちらが駆除対応をするかが重要なポイントになります。この記事では、賃貸物件でのネズミ駆除の具体的な手順、責任範囲、注意点について解説します。

賃貸物件でネズミが発生した場合の対応

1. 大家や管理会社への連絡

ネズミが発生した場合、まずは大家または管理会社に連絡します。

• 理由：賃貸物件では、建物の構造や隙間の管理が原因でネズミが発生していることが多く、修理や駆除費用が大家側の責任となるケースが多いです。
• 連絡方法：電話やメールで連絡し、以下の情報を伝えます：
  • ネズミを見た場所や時間
  • 糞や巣材などの状況
  • 被害（齧られたもの、異臭など）

2. 自分でできる初期対応

連絡後、業者対応までに自分でできる以下の対策を行います。

(1) 被害範囲の確認

• ネズミの通り道や巣の場所を特定する。
• 糞やかじられた跡を記録し、写真を撮影して大家や管理会社に報告する。

(2) 応急処置

• 粘着シートやトラップを設置し、ネズミを捕獲します。
• 忌避剤（ハッカ油スプレーなど）を使用して、ネズミが近寄らないようにします。
• 食べ物の管理：食品を密閉容器に移し、ゴミを放置しない。

3. 駆除の責任範囲を確認

賃貸物件でのネズミ駆除の費用負担について、以下のポイントを確認します。

(1) 大家が負担するケース

• 建物の老朽化や隙間が原因でネズミが侵入した場合。
• 共用部（廊下や階段）でのネズミ発生。
• 大家側で害虫駆除業者を契約している場合。

(2) 住人が負担するケース

• 室内の不衛生な環境が原因でネズミが発生した場合。
• ゴミの放置や食品の管理不足が原因の場合。
• 駆除用のトラップやスプレーを住人が自主的に使用する場合。

4. 駆除作業の流れ

ネズミ駆除が必要になった場合、以下の流れで進められます。

(1) 専門業者による調査と駆除

• 業者がネズミの巣や侵入経路を調査します。
• 粘着シート、毒餌、忌避剤、燻煙剤などを駆使して駆除を行います。

(2) 侵入経路の封鎖

• ネズミの侵入経路（建物の隙間、配管の穴など）を金網やパテで塞ぐ工事を実施します。

(3) 清掃と消毒

• 糞や巣材を取り除き、アルコールや塩素系消毒剤で清掃します。
• ネズミの排泄物には病原菌が含まれるため、防護具（手袋、マスク）を使用してください。

ネズミ駆除の注意点

1. 無許可で改修しない

• 賃貸物件では、勝手に壁や窓枠を改修して侵入経路を塞ぐと、修繕費を請求される場合があります。必ず大家または管理会社に相談してください。

2. 毒餌使用時のリスク

• 毒餌を使用した場合、ネズミが建物内で死ぬと異臭が発生する可能性があります。また、子どもやペットがいる場合は誤飲に注意してください。

3. 契約書を確認

• 賃貸契約書に「害虫駆除費用」や「修繕費用」に関する条項が記載されている場合があります。負担範囲を確認しましょう。

再発防止策

1. 侵入経路の点検と修繕

• 建物の隙間や配管の穴を塞ぎ、ネズミが侵入できないようにします。

2. 環境整備

• 室内の整理整頓を行い、ネズミが隠れる場所をなくします。

3. ゴミと食品の管理

• ゴミはフタ付きのゴミ箱を使用し、食品は密閉容器で保管します。

専門業者に依頼した場合の費用

費用の目安

• 初回調査費用：無料～5,000円
• 駆除費用：30,000円～100,000円
• 再発防止工事：50,000円～150,000円

※費用は被害規模や駆除内容により異なります。

まとめ

賃貸物件でネズミが発生した場合は、まず大家や管理会社に連絡して対応を依頼することが基本です。自分で駆除する場合でも、応急的なトラップ設置や環境整備を行いましょう。駆除後は侵入経路の封鎖や再発防止策を徹底することが重要です。問題が解決しない場合や被害が広範囲に及ぶ場合は、専門業者に相談するのが安心です。