ネズミは冬になるとどのように過ごすのか、あまり知られていないようです。
よく出るのが春夏で、冬は一時その活動をひそめるかにも思われます。

しかし、ネズミは冬眠するわけではありません。
外で凍死するネズミもいますが、民家に侵入したネズミは冬場も活動を休みません。

ネズミは冬眠をする？

屋内に棲みついて被害を出すネズミは、基本的に冬眠しません。
クマネズミやドブネズミやハツカネズミなどのいわゆる「家ネズミ」は、寒さに弱く気温10℃以下になると生存も厳しくなりますが、うまく暖かい場所に身を隠して生存します。

農作物に被害をもたらす野ネズミの類は冬眠します。
しかし家ネズミは冬眠せず、家の中に入りこもうとするので注意しなければなりません。

寒さに弱い生き物ではある

家ネズミたちは冬眠しませんが、寒さに弱い生き物ではあります。
わずか気温10℃以下でほとんど動けなくなるのだから、意外に耐寒性がない獣です。

しかしその分、生きるために必死で暖かいところを探します。
そして多くは民家の中やマンションの配管や高層階に棲みつく、厄介な習性があります。

耐寒性はありませんが、生命力はやはり高いのです。

ネズミは冬場になるとどのような行動を取る？

寒さに弱いネズミは、冬場、10℃という外気温をボーダーとして外から姿を消します。
しかし冬眠したのではなく、暖かい場所に移動して、民家のどこかに棲みついています。

一時その動きが収まったかに思えますが、活動を中止するわけではありません。
むしろ冬場の方が暖かい民家にぴったりと着くので、一斉駆除したいものです。

暖かい場所で行動する

真冬のネズミは民家の中の暖かい場所に棲みつきます。
暖かい場所といえば、天井裏や戸棚の中や、タンスの裏などです。

日中は静かにしていますが、夜になるとパタパタと足音が聞こえることもあります。
冬場でも変わらずあちらこちらを動き回り、捕食を行っているのです。

台所で野菜をかじったり、排泄したりと、暖かい時期と同様の害を出します。

天敵がいない家の中に身を隠す

ネズミが民家の中に棲みつくことには、もともと、とある大きな理由があります。
それは、民家の中には「自然界の天敵が存在しないから」です。

ネズミを食べるのはネコやカラスですが、家の中にはいません。
その上、冬場は寒くて外では動けないので、外に出る理由が一切なくなります。

駆除を行わなければ、家の中から自然とネズミが消えることは絶対にありません。

冬こそおこないたい！ネズミの侵入対策

冬場、一度家の中に入り込まれてしまうと、ネズミを追い払うのは困難です。
入られたものを駆除するのではなく、まずは入らせないように予防策をとりましょう。

侵入経路を塞ぐ

ネズミは成体でも500円玉ほどの隙間があれば家の中に侵入してくると言われます。
戸外に面してそれくらいのスキがあるところは、なるべく塞がなければなりません。

ただネズミも臆病な性格ではあるので、人の気配が濃いところからは入ってきません。
玄関口や掃き出し窓は、きちんと戸締りしておけば不安はないでしょう。

問題は、排水管や換気扇周りです。
このあたりのわずかな隙間を縫って、夜間、ネズミは侵入してきます。

台所やトイレなど下水に繋がる排水管と、換気扇は、入念に塞いでおきましょう。
排水管の隙間はテープで目張りし、換気扇には一枚薄いシートをかぶせておくと安心です。

まとめ

ネズミは冬も冬眠せず、暖かい民家の天井裏などに棲みつき行動します。
暖房がしっかりと効いた民家の中は、寒さに弱いネズミにとっては楽園のようなものです。

冬だから、という理由で安心はできません。
侵入を許すと駆除が難しくなるので、まずは家の中に入らせないように対策しましょう。