夏の訪れとともに、ネズミの出没が増える季節がやってきます。暑さや食料不足から家に侵入し、被害をもたらすことも。

そこで本記事では、夏のネズミ被害を予防するための効果的な対策や防止法を詳しく解説します。家をネズミから守るための簡単な方法から、専門家に相談するまで、様々なアプローチを紹介します。

夏におけるネズミの行動パターンとは

ネズミは常に快適に過ごせる場所を探しているため、夏と冬では行動パターンが異なってきます。ここでは、ネズミが好む季節や環境について説明していきます。

ネズミの行動は季節により変わる

ネズミは寒さを嫌う動物で、秋から冬にかけて人家に侵入してくることが多いです。逆に夏は暖かいので積極的に屋外に出て、床下に移動したり、穴を掘ってそこで生活したりします。

季節によって活動の場所が変わるのは、過ごしやすさと食べ物の量が関係しています。ネズミにとって夏は凍える心配がなく、また屋外に出れば食べ物を簡単に見つけられる好ましい季節です。

食べ物は米や小麦、トウモロコシなどの穀類のほか、果物や昆虫など多種多様です。ただし夏でも室温が快適で、また食材の管理が疎かになっていると、人家にネズミを寄せつける原因になるので注意しましょう。

夜になると活動が活発に

ネズミは夜行性のため、日中よりも夜間に活動が活発になります。夜に部屋で寝ているときに、屋根裏から異音がした場合は、ネズミが棲みついている可能性大です。

家に棲みつくネズミはクマネズミが主流で、屋根裏から物音がした場合は高確率でいると考えられます。夏はネズミが人家から屋外に移動する傾向が強いですが、繁華街などの残飯が見つかりやすい環境では、季節を問わずにネズミが活動します。

ネズミは夏場に姿を消すケースもある！

ネズミの寿命は3年程度と短いですが、それでも生涯を同じ場所で過ごすとは限りません。例えば、夏場は室内で見かけていたネズミを見かけなくなるという話は非常に多いです。ここでは、その理由について説明していきます。

夏にネズミがいなくなる理由

屋根裏からネズミの鳴き声や足音が聞こえなくなったら、棲み処を変えたのかもしれません。特に夏場は暖かく、食べ物を探しやすいため、ネズミが人家から姿を消すことがよくあります。

また夏の屋根裏は高温になるため、暑すぎてネズミが逃げていくケースもあります。屋根裏は外気温をはるかに超える温度となり、60度以上になることが少なくありません。

ネズミは暖かい場所を好みますが、暑すぎる場所は嫌いなのです。

屋根裏以外の場所に棲み処を移動するケースも

屋根裏と比べると、押入れや壁の内側などは温度が低いです。そのため夏になると、暑すぎる屋根裏からこれらの場所に移動することがあります。

また人家を離れて土の中で生活し、寒くなったらまた戻ってくるネズミもいます。ネズミの被害は個体数が増えれば増えるほど発見しやすく、逆に少ないと棲みつかれていても気づけないケースが少なくありません。

ネズミは夏に駆除してもよい？

夏は人家から出ていくネズミが増えるため、個体数が減少する夏は駆除をするのに最適と考える方は多いです。しかし殺鼠剤で駆除すると、死骸が腐敗したり、虫が湧いたりします。

夏場は高温多湿になるので、腐敗が進みやすく悪臭も強くなります。また死骸を片付けるにも時間と費用を要するので、夏のネズミ対策は推奨されていません。

自宅にネズミを発生させないためには日頃の予防が大切！

ネズミは駆除するよりも、寄せ付けない対策のほうが重要です。まずはお金をかけずに実践できる対策を実践し、ネズミが嫌がる環境づくりをしましょう。

なぜ予防対策が重要なのか？

ネズミは非常に繁殖力が強く、一軒の住宅に数十匹が棲みつくケースもあります。当然ながら個体数が増えれば増えるほど、一匹残らず駆除するのは容易ではありません。そのため日頃から予防対策を徹底し、ネズミが寄り付きにくい環境にしておく必要があります。

まずは侵入経路を塞いでいく

住宅は密閉された空間ではなく、必ずどこかに隙間があります。その隙間が大きければ、そこからネズミが侵入してくるのです。

ネズミの個体の大きさにもよりますが、2cm程度の隙間があれば侵入される可能性があると言われています。侵入経路となる隙間を埋めるときは、金属板やセメントなどの素材が便利です。

不用品は処分する

不用品が多ければ多いほど、それらを巣の材料にされる可能性があります。特に新聞紙や雑誌、着なくなった衣服などは処分したいです。ネズミが巣を作りにくい環境を整えるためにも、不用品の処分や断捨離生活を行ってみましょう。

生ごみや残飯に注意する

これらはネズミの食べ物となるため、こまめに片付けておく必要があります。ハエが寄り付きやすい環境は、同様にネズミも誘引させると考えてください。保存性のある食材であっても、密閉されていない場所に置いておくと食い荒らされる可能性があるので要注意です。

まとめ

夏のネズミ被害は、暑さのために食料や水を求めて家に侵入しやすくなります。しかし、予防策を講じることで被害を最小限に抑えることができます。

家の周囲の掃除や密閉性の向上、ネズミの好む場所の除去など、手軽な対策から専門家の助言を求めるまで、さまざまなアプローチがあります。夏のネズミ被害から家を守り、安心して快適な夏を過ごすために、ぜひこの記事を参考にしてください。