野生動物は快適に過ごせる場所を選び、そこに棲みつく性質があります。特に屋根裏に棲みつかれるとやっかいで、追い出した上で再侵入を防がなくてはいけません。この記事では、イタチが屋根裏にやってくる理由、駆除と侵入防止対策について紹介していきます。

イタチが屋根裏に住み着く原因とは？

本来、イタチは外で生活する生き物ですが、エサがほしいときなどは人家に近づくことがあります。家は密閉された建物ではなく、あちこちに隙間があるものです。

500円硬貨くらいの隙間があれば、イタチは侵入できるのです。ひとたび侵入されると、そのまま住みつかれる可能性があります。イタチは暗い場所を好むため、屋根裏が狙われやすく、また床下通気口からもよく侵入されます。

イタチにとって屋根裏は天国

イタチは明るい場所よりも暗い場所を好むため、太陽光が届かない屋根裏を棲み処とするのです。また、イタチにとって屋根裏は安全性が高く、他の動物と接触するリスクが極めて低いです。

外にはイタチよりはるかに大きいキツネ、また空から狙ってくるワシやタカなどの天敵がいます。屋根裏にはネズミなども棲みつきますが、これはイタチの大好物です。

イタチは雑食動物で農作物や昆虫など幅広く食しますが、肉類を特に好んで食べます。その中でもネズミは、一番の大好物だと言われています。

屋根裏に住み着くイタチを追い出す2つの方法

イタチは鳥獣保護法で保護されているため、見つけても捕獲・殺傷はできません。そこで、イタチが嫌がる対策を施し、屋根裏から追い出しましょう。

方法①：くん煙剤を使用する

くん煙剤は空間処理殺虫剤とも呼ばれており、薬剤を含んだ煙を発生させて虫を駆除する殺虫剤です。部屋に潜んでいる害虫駆除のためによく使用されますが、イタチにも効果を発揮します。

害虫と違って殺傷させるまでには至りませんが、くん煙剤を嫌がるイタチは屋根裏から逃げていくはずです。くん煙剤は医薬品に分類されるものが多く、煙には刺激性があります。

吸い込むと人体にも害がありますから、人間より小さいイタチには効果抜群です。

方法②：忌避剤を使用する

忌避には避けさせるという意味があり、忌避剤の持続効果はくん煙剤より高いです。害獣用の忌避剤は、効果が1～2か月以上続くものがあります。

忌避剤はイタチ以外の害獣にも効果を発揮します。嫌いなニオイのする場所に対し、害獣は危険な場所だと認識するのです。忌避剤を用意できない場合は、ハッカ油や木酢液などを試してみましょう。

屋根裏にイタチを住み着かせないための侵入対策

イタチが屋根裏にいるということは、必ず侵入口があります。屋根は普段確認することのない場所ですが、もしかしたら隙間が存在しているのかもしれません。

対策①：まずは侵入口を塞ぐ

イタチの侵入口になりそうな隙間を見つけたら、パテや金属ネットなどを使用して塞いでください。500円硬貨と同程度の大きさの穴なら、塞いでおく必要があります。

屋根以外の対策は不要だと思うかもしれませんが、床下から侵入されて屋根裏まで上がっていくケースもあります。壁の間には空間があり、小さなイタチはここを通過していくのです。

侵入口を探すためには、足跡やフンなどの痕跡を調べてみるのもいいでしょう。例えば、エアコンの付近で足跡を見つけた場合、エアコン導入部や近くにある壁穴から侵入しているケースがあります。

対策②：侵入口がわからない場合

屋根裏に忌避剤やハッカ油・木酢液などを設置し、イタチに快適ではない場所だと認識させる必要があります。餌付けされて慣れた動物に対しては効果が弱いですが、イタチに対して餌付けする人はほとんどいないため、一定の効果を期待できるでしょう。

なお、畑からイタチを守る場合は電気柵なども使用されますが、一般家庭に導入するのは現実的ではありません。

まとめ

イタチに棲みつかれて、よいことは一つもありません。もし屋根裏で見つけた場合は、鳥獣保護法に基づいて捕獲・殺傷以外の方法で駆除してください。イタチの嫌がるニオイで忌避させて、その上で侵入対策を施し、再侵入させないようにしましょう。