「天井裏から妙な物音が聞こえる･･･」そんな経験はありませんか。もしかすると、屋根裏に野生動物が住み着いているかもしれません。

害獣が住みつくと、騒音だけでなく悪臭や住宅の汚染など、さまざまなトラブルを引き起こす可能性があります。この記事では、屋根裏に潜む害獣の種類や潜んでいるときにみられるポイント、そして簡単にできる追い出し方法を詳しく解説します。

屋根裏に潜みやすい害獣例

屋根裏は、外敵から身を守りやすく、雨や寒さを避けるのに適した場所なので、知らないうちに動物が住みついてしまうことがあります。これらの動物は単に住みつくだけでなく、さまざまな害を人に与えることから、害獣と呼ばれています。民家に潜む可能性のある4種類の動物について確認しておきましょう。

ネズミ

屋根裏に住み着くネズミには、クマネズミ、ドブネズミ、ハツカネズミなどがいます。これらのネズミは柱や配線をかじり、家屋に損傷を与えることがあります。

また、夜行性のため、夜間に屋根裏から聞こえる物音はネズミが原因である場合が多いです。ネズミの活動音が騒音となり、住人の安眠を妨げることも少なくありません。

ハクビシン

ハクビシンは非常に警戒心の強い動物で、人目につきにくい屋根裏を好んで住みかとします。カーやキッといった特有の鳴き声を発することが多いです。ハクビシンは鳥獣保護法によって保護されているため、駆除するには正式な許可が必要です。

アライグマ

農村に生息することの多いアライグマですが、近年では都市部でも頻繁に見かけるようになっています。非常に攻撃的な一面を持つため、間近で遭遇した場合は刺激しないよう注意が必要です。

アライグマもハクビシンと同様に屋根裏を好み、放置すると繁殖して被害が拡大する恐れがあります。鳥獣保護法によって保護されているため、一般の人が許可を得ずに捕獲や駆除を行うことはできません。

コウモリ

コウモリは柔軟性が高く、換気口や配管などわずか1～2cmの隙間があれば容易に侵入してしまいます。夜行性のため、昼間は静かに屋根裏で過ごし、日没後に活動を開始するのが特徴です。

夜になると、屋根裏や壁の中からキーキーといった鳴き声や羽ばたき音が聞こえたり、ベランダや軒下にフンが落ちていたりする場合は、コウモリが住み着いている可能性があります。コウモリも鳥獣保護法で保護されているため、許可を得ずに殺傷することは法律で禁止されています。

屋根裏に害獣が潜んでいる時のポイント

屋根裏に動物が潜んでいるサインとして、ドタドタ、バタバタ、ゴソゴソ、カリカリ、カサカサといった物音があります。また、動物の排せつ物による天井の変色や悪臭も見逃せない兆候です。

これらのサインが見られたら、できるだけ早く屋根裏を確認してください。物音は日中や夜間の両方に聞こえるとは限らず、必ずしも毎日聞こえるわけではありません。

しかし、物音がした際には動物が住みついている可能性が高いため、注意が必要です。

屋根裏に潜んだ害獣を追い出す方法

騒音や健康被害を防ぎ、安心して生活するためには、屋根裏に潜む害獣を適切に駆除することが重要です。しかし、動物の種類によって対策方法は異なります。それぞれの動物に合わせた駆除方法を確認しておきましょう。

ネズミ

ネズミは鳥獣保護法の規制もないため、駆除方法に制約がありません。一般的な方法としては、粘着テープを使ったネズミ捕りや毒エサをまくことが挙げられます。

ただし、ネズミ捕りを効果的に仕掛けるためには、ネズミの通り道に設置することが重要です。フンや食べ残しのある場所など、ネズミの行動パターンを考慮しながら設置場所を選びましょう。

ハクビシンやアライグマ

アライグマやハクビシンは「鳥獣保護法」により、一般の個人が許可を得ずに駆除することは法律で禁止されています。代わりに、追い出すことや侵入経路を遮断することが重要です。

これらの動物は嗅覚が発達しているため、嫌がる臭いを侵入経路に設置すると効果的です。トウガラシやニンニクなどの刺激的なニオイや石油系の匂いを放つことで、遠ざけることができます。

また、煙を苦手とするため、市販の煙剤も有効です。

コウモリ

コウモリも鳥獣保護法の対象となるため、屋根裏から追い出す際には忌避剤やくん煙剤を利用します。特に、ハッカの匂いはコウモリが嫌うため、ハッカ油を含んだものを使用すると効果的です。追い出し作業を行う際には、追い出し口や侵入経路を確実に封鎖し、再び侵入されないようにすることも重要です。

まとめ

屋根裏に潜む害獣は、建物にダメージを与えるだけでなく、人体にも健康被害を与える可能性があります。多くは鳥獣保護法の対象となるため、駆除するのではなく、屋根裏から追い出す対策を取ることが重要です。害獣が潜んでいる兆候がある際には、できるだけ早く適切に対処しましょう。