車を運転中、タイヤが石を巻き上げてしまうことは決して珍しくありません。
しかし、飛び石が衝突してフロントガラスにヒビが入ったり、ボディを傷付けたりする場合もあります。

飛び石による被害が軽微であれば、そのまま放置しておいても問題はありません。
反対に運転に支障をきたすような時は、早めに修理したほうがよいでしょう。

車の飛び石とは

飛び石は、文字通り前方から石が飛んでくる現象を指します。
前方を走行する車のタイヤが石を巻き上げ、後続車に向かって飛ぶのが一般的です。

飛来を予測するのは困難

飛び石は予想が非常に難しく、いつ・どこから飛んでくるか分かりません。
飛んでくる石のサイズもバラバラで、非常に小さい時もあれば、数センチ大の石が飛んでくることもあります。

また、路面の状態や走行速度など、さまざまな条件でリスクが変化します。
いずれにせよ、走行中に衝突音がした時は、できるだけ早めに車体を点検しましょう。

被害の程度もケースバイケース

飛び石による車への影響は、個々のケースによりけりです。

ボディに飛び石が当たった場合、わずかに凹んだり、塗装が剥げたりする程度で済むことも珍しくありません。
見た目には影響しますが、車の運転・走行に影響するほど被害を受けるケースはまれです。

一方、フロントガラスに飛び石が当たった場合、クモの巣状のヒビが入ってしまうことがあります。
ヒビの大きさ・箇所によっては運転席の視界を遮ってしまい、運転や走行に影響する可能性もあるでしょう。

万が一フロントガラスにヒビが入った時は、速やかな修理・交換をおすすめします。

また、フロントガラスが熱割れによるヒビも見逃せません。
下記の記事では、フロントガラスに熱割れによるヒビが入った時について詳しく紹介していますので、ぜひ合わせてご覧ください。

車の飛び石による修理費用

車が飛び石被害を受けた場合、業者に修理を依頼するのもよいでしょう。
ただし、修理費用は被害を受けた場所や程度によって異なります。

フロントガラスの修理費用

飛び石被害を受けた場所がフロントガラスの場合、修理に2〜3万円ほどの費用がかかります。
ただ、傷の大きさによっては3万円以上かかるので注意が必要です。

一方、フロントガラスを新品に交換する時は10万円程度を目安にしておきましょう。
しかし、フロントガラスの大きさによっては、10万円以上の交換費用が発生します。

なお、フロントガラスの修理・交換どちらがよいかは被害の状態によります。
迷った際は、ディーラーや修理工場で相談してみましょう。

ボンネットの修理費用

ボンネットに付いた傷を修理する場合、小さな傷で数千円〜1万円ほどです。
一方、大きな擦り傷や凹みがあると、修理費用が3万円程度に跳ね上がる可能性もあります。

ボディはフロントガラスよりも修理費用が安く、傷の状態によっては修理自体不要です。
ただ、塗装が剥げた部分からボディが劣化しますので、可能なら修理を検討しましょう。

車両保険が使えるケースも

車が飛び石被害を受けた際、車両保険が利用できる可能性もあります。
車両保険は一般型とエコノミー型がありますが、いずれのタイプでも補償を受けられるのが一般的です。

ただし、車両保険を利用すると翌年の等級が下がることがあります。
保険料アップにつながりますので、利用可否は慎重に判断しましょう。

また、被害額が免責金額以下の場合、修理費用は全額自己負担です。
例えば免責金額が5万円、修理費用が3万円なら、車両保険の補償対象外となります。

車の飛び石による傷は放置してても良い？

塗装がわずかに剥げれた程度など、飛び石被害が軽微なものであれば、傷をそのまま放置しても問題ありません。

しかし、塗装が剥がれて鋼板が見えたり、ガラスにヒビが入ったりなど、傷の状態によっては影響が大きくなる可能性もあります。
迷った時はディーラーや修理工場に相談し、修理の可否を判断してもらうとよいでしょう。

塗料がはく離した部分からサビが発生する

飛び石によって塗装が完全に剥がれてしまった場合、放置するとボディがサビてしまうおそれがあります。
塗料がはく離した部分に水分が直接触れるため、塗料の裏側からサビが拡大するケースも少なくありません。

もし塗料がはく離した時は、すぐ業者に補修してもらうか、タッチペンなどで応急処置をしておきましょう。

フロントガラスのヒビは放置NG

飛び石によってフロントガラスにヒビが入った時は、絶対に放置してはいけません。
放置するとヒビが拡大し、修理が不可能になってしまうおそれがあります。

また、安全性に問題が生じてしまうため、車検にも通りにくくなります。
そのため、フロントガラスにヒビが生じた際は早めに修理しましょう。