玄関の鍵は少しずつ劣化や摩耗が進むため、状態によっては交換が必要です。
なお、鍵交換は自分でも可能ですが、業者に依頼したほうがよいでしょう。

本記事で紹介する主な内容は次のとおりです。

・玄関の鍵交換が必要なケース
・玄関の鍵交換を業者に依頼した時の費用について
・業者へ依頼する際の注意点
・自分で鍵交換をおこなう手順と注意点

玄関の鍵交換が必要なケースのほか、業者または自分で交換した際のポイントを解説します。

玄関の鍵交換をおこなうケースとは？

下記で挙げるいずれかのケースに当てはまる場合、玄関の鍵交換を検討しましょう。
放置すると鍵が開かなくなるなど、余計に状況が悪化するおそれがあります。

玄関の鍵が固くなった時

玄関の鍵が固い状況になったら、早めに鍵を丸ごと交換しましょう。
鍵穴の潤滑剤が不足し、開閉に影響している可能性があります。

玄関の鍵が固くなっている場合、開閉時に力を入れて鍵を回さなくてはいけません。
しかし、状態は徐々に悪化しますので、放置しないことが大切です。

もし放置した場合、鍵を挿しても回らなくなるリスクがあります。
最悪鍵が変形・破損する可能性もあるため、速やかに対応しましょう。

玄関の鍵が回りにくくなった時

鍵が回りにくい場合も注意が必要です。
鍵が固い時と同じように、鍵が回らなくなったり、壊れたりする可能性があります。

鍵が回りにくくなる原因は、鍵穴に溜まったゴミや汚れです。
また、鍵そのものが摩耗・変形して回りにくくなる場合もあります。

いずれにしても、鍵が回りにくい時は相当劣化が進んでいると考えてよいでしょう。

玄関の鍵の防犯性を高めたい時

玄関の鍵の防犯性を高めたい場合も交換を検討してみましょう。

一口に玄関の鍵といっても種類は多彩ですが、防犯性が低いものも中にはあります。
そのため、万が一に備えたいのであれば、鍵自体の交換も検討するべきでしょう。

なお、防犯性が高いとされる鍵は以下の3つです。

・ディンプルキー
・ウェーブキー
・暗証番号・生体認証などの電子キー

鍵の種類によって交換費用は変わります。
予算と防犯性能を秤にかけて選びましょう。

玄関で締め出しを食らった時

特殊なケースですが、玄関で締め出された時も交換の余地があります。

締め出しを食らうケースは、主にオートロックが備わっている時です。
玄関がオートロックの場合、ほんの数分外に出る時でも鍵を持ち歩かなくてはいけません。

ただ、外出するたびに鍵を持ち歩くのは非常に面倒です。
オートロックがなく、防犯性が高いディンプルキーなどへ交換したほうがよいでしょう。

また、玄関のドアロックで締め出しを食らった場合は、以下の記事をぜひ参考にしてみてください。

玄関の鍵交換を業者へ依頼するとどれくらいの費用がかかる？

玄関の鍵交換を業者に依頼する際は、費用の相場を把握しておきましょう。
ただし、鍵を紛失したケースと、鍵自体が破損したケースで費用が異なります。

玄関の鍵を紛失した時の費用相場

玄関の鍵を紛失してしまった時の交換費用の相場は2〜3万円です。
シリンダーの交換のみで済みますので、場合によっては上記の費用より安くなる可能性もあります。

ただし、鍵を紛失してドアを開けない時は、別途鍵開け費用がかかります。
追加で数千円〜1万円程度かかると考えておきましょう。

また、シリンダー交換費用は鍵の種類によって変わります。
3万円を超える可能性もあるので注意しましょう。

玄関の鍵が壊れた時の費用相場

玄関の鍵が壊れてしまった場合、交換費用の目安は3〜6万円程度です。
破損状況によっては錠前の交換が必要ですので、その分交換費用も高額になります。

一方、シリンダーの破損のみであれば、交換にかかる費用は鍵紛失時と同等です。
錠前が破損してしまった時は高額になる、と考えておきましょう。

玄関の鍵交換を種類ごとに比較した時の費用相場

玄関の鍵交換費用は、鍵の種類によっても変動します。
相場は次のとおりですが、一般に防犯性が低い鍵ほど交換費用も安価です。

・シリンダーキー：1.5〜3万円
・ディンプルキー：3〜5万円
・プッシュプル錠：3〜4万円
・ドアノブ（インテグラル錠）：2〜3万円
・引き戸：1.5〜3万円
・電子錠（キーレスなど）：4〜20万円

ほとんどの鍵は3〜5万円ほどで交換できますが、電子錠は高額になる傾向があります。
種類にもよりますが、10万円を超すケースも多々見られます。

玄関の鍵交換を業者へ依頼する際に注意すべきポイント

料金トラブルや手抜き工事を避けるためには￥も、慎重に業者を選ぶことが重要です。
玄関の鍵交換を業者に依頼する際は、以下の注意点を押さえておきましょう。

各業者から見積もりを取る

玄関の鍵交換が必要な際は、必ず各業者から見積もりを取りましょう。
見積もりを取らずに依頼すると、費用が相場を大きく上回ってしまうおそれもあります。

また、悪質な業者を選んでしまい、法外な料金を請求される可能性も否定できません。
たとえ急を要する場合であっても、必ず見積もりを取ってから依頼可否を判断しましょう。

複数の業者から相見積もりを取る

少しでも費用を抑えたい方は、複数の業者に見積もりを依頼しましょう。
相見積もりは手間が増えてしまいますが、費用を抑える効果的な手段の一つです。

また、業者間の見積もり結果を比較することで、交換にかかる平均費用も把握できます。
費用が極端に安い（高い）業者など、怪しい業者の選別も可能になるでしょう。

業者の実績を確認する

業者の鍵交換実績もチェックしておきましょう。
実績が乏しい業者の場合、施工に問題が生じたり、手抜き工事されたりする可能性もあります。

業者は費用だけでなく、技術・実績も考慮して選ぶことが大切です。
仮に他社より料金が安くても、実績が乏しい業者は避けたほうがよいでしょう。

玄関の鍵を自分で交換することも可能！

玄関の鍵は、自分で交換することも不可能ではありません。
もし業者に依頼したくない方は、チャレンジしてみるのもよいでしょう。

ただし、相当な技術を求められますので、余程でなければプロに任せるのがおすすめです。

玄関の鍵を自分で交換する前に揃えたい道具

玄関の鍵を自分で交換したい方は、以下の道具を揃えておきましょう。

・プラスドライバー
・マイナスドライバー
・ペンチまたはプライヤー

ドライバーは玄関から古い鍵を外したり、新しい鍵を取り付けたりする際に使います。
マイナスドライバーはピンを抜く際に使いますので、合わせて揃えておきましょう。

また、ペンチ・プライヤーもピンを抜く際に用います。
マイナスドライバーでは抜けない時があるため、揃えておくとよいでしょう。

玄関の鍵を自分で交換する手順

自分で玄関の鍵を交換する手順は次のとおりです。

【シリンダーの場合】
1.ネジを緩め、金属板を取り外す
2.ピンを抜いてシリンダーを取り外す
3.新しいシリンダーに交換する

【錠前ごと交換する場合】
1.ネジを緩め、金属板を取り外す
2.ハンドルのネジを緩めてゆっくりと引き抜く
3.座金やカバーを取り外す
4.ピンを引き抜き、古い錠前を取り外す
5.新しい錠前を取り付け、金属板やハンドルを元に戻す

シリンダーのみの交換であれば、さほど技術は必要ありません。
逆に錠前ごと交換する場合、知識や技術が必要になります。

玄関の鍵交換を自分で取り組む際に気をつけたいポイント

玄関の鍵交換に自分でチャレンジする際は、いくつか注意しておきたいポイントがあります。
自信がない方はDIYを避け、鍵交換のプロへ相談しましょう。

うまく取り付けられないことも

自分で鍵交換した場合、うまく取り付けできない場合もあります。
ドアノブが回らない、錠前がはみ出るなど、トラブルが起こる可能性も考慮しましょう。

業者に鍵交換を依頼した場合、もしトラブルが起こっても対応してもらえます。
一方、DIYは自己責任ですので、トラブルには自分で対処しなくてはいけません。

玄関の防犯性が低くなる可能性あり

取り付け方法を間違えた場合、防犯性が低下してしまう可能性があるので注意しましょう。
傍目には問題なく機能しているように見えても、容易に鍵が開いてしまうことも考えられます。

空き巣などの窃盗犯の中には、鍵の構造に詳しい人間もいます。
簡単に破られる可能性もあるため、不安がある方は鍵のプロに交換を依頼しましょう。

必要以上に費用が重なることも

自分で玄関の鍵を交換した場合、業者に任せるより費用が高く付くこともあります。
一般にDIYは安く済む、と考えられていますが、実際はそうとも限らないのです。

自分で玄関の鍵を交換する場合、工具を買い揃えなくてはいけません。
また、サイズを計り間違え、ドアに合わないシリンダーや錠前を買ってしまうことも考えられます。

買い直しなどが必要になった結果、業者へ依頼するより高く付く可能性も否定できません。
費用を抑えたい方は、相見積もりで安価な業者を探すか、価格交渉してみましょう。

玄関の鍵交換は業者へ依頼するのがベスト！

玄関の鍵交換にかかる費用は、鍵の状態や交換目的によって異なります。
できるだけ複数の業者に相見積もりを取り、費用を比較してみましょう。

なお、玄関の鍵は自分でも交換が可能です。
ただし、取付不備や防犯性低下などのリスクがあるため、なるべくプロに相談したほうがよいでしょう。

玄関の鍵に関連する記事一覧

鍵穴に入りにくい・差しにくい時こそ試してほしい4つのこと！原因ややってはいけないこともご紹介

玄関ドアが開かない…原因は鍵？スムーズに解決できる対処法も